事業内容を知る 「子ども第三の居場所」
滋賀県高島市の「子ども第三の居場所」高島拠点(ここくる)にて2026年1月12日(月)、アントレ教育プログラムを開催した。
本事業は、子どもたちが地元産業や生産者の抱える課題の解決に向けたアイデア創出に取り組むことを通じて、「自ら考え、工夫する力」を育み、将来や仕事について考えるきっかけを提供するとともに、地元への愛着心を育むことを目的としている。
| 実施日 | 2026年1月12日(月) 10:15~16:00 送迎車両お披露目会後に実施 |
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| 場所 | 滋賀県高島市「子ども第三の居場所」高島拠点 ここくる |
| 出席者 | <高島市> ・市長 今城 克啓 氏 ・教育長 川島 浩之 氏 <B&G財団> ・常務理事 朝日田 智昭 |
| 参加者 | ここくるを利用する小学生~高校生 |
| 参加人数 | 5人 |
| 実施内容 | ・森林公園くつきの森に関する講話 (NPO法人 麻生里山センター 木下氏・加藤氏) ・古民家宿たらいち邸に関する講話 (たらいち邸 河野氏) ・ポン菓子作り体験、お茶でおもてなし ・ワークショップ (くつきの森のいいところを発信するCMの内容を考えよう) |
初めに、主催者挨拶でB&G財団常務理事 朝日田智昭は、「琵琶湖をはじめとした豊かな自然を有する高島市の魅力を、より多くの人に伝えられるようなCMを考え、発信してほしい」とメッセージを送った。
アントレってなんだろう?クイズ
アントレ教育プログラムの目的を理解するため、「アントレってなんだろう?クイズ」を実施した。アントレ(アントレプレナーシップ)とは、「自ら考え課題を解決する力」であり、勇気をもって挑戦することや、失敗しても前向きに次へ進む姿勢、仲間と協力してアイデアを生み出すことの大切さを子どもたちに伝えた。
講話①「くつきの森ってどんなところ?」
(講師:NPO法人 麻生里山センター 木下氏・加藤氏)
前半では、木下氏からくつきの森の歴史や、指定管理者である麻生里山センターの成り立ちについての説明。後半では加藤氏から、くつきの森で体験できるアクティビティや、自然に対して苦手意識を持つ人が抱きがちなイメージについて紹介があった。
参加した子どもたちは、これまでにくつきの森を訪れた経験があり、講話を聞きながら実際に体験したアクティビティや楽しかった出来事を思い出していた。また、くつきの森に対して抱かれがちなネガティブなイメージや課題への理解も深まり、午後のワークショップで取り組むCM制作に向けた構想を膨らませることができた。
講話②「気づく力が、未来をつくる
〜古民家宿から見えた高島市の可能性〜」
(講師:たらいち邸 河野氏)
続いて、高島市内で古民家宿「たらいち邸」を営む河野氏から、施設のコンセプトや提供しているアクティビティのほか、河野氏が高島市へ移住した理由や、移住者の視点から見た高島市の魅力について講話が行われた。
河野氏は、「一見不便に感じられることでも、視点を変えることで価値を見いだし、新たなアイデアにつなげることができる」と話した。子どもたちは話に熱心に耳を傾け、高島市の魅力について考えを深めながら、ワークショップで取り組むCM制作に向けたヒントを得ている様子がうかがえた。
ポン菓子作り体験・お茶でおもてなし
(講師:たらいち邸 河野氏)
講話の後には、たらいち邸の河野氏の指導のもと、昔ながらのお菓子であるポン菓子作り体験が行われた。専用の機械に生米を入れて圧力をかけ、一定の数値に達したところで蓋を開けることで完成する製法。機械の内部は強い圧力がかかっているため、トンカチで勢いよく蓋を叩き、開ける必要がある。蓋を開ける際に生じる「ポンッ」という音の大きさに歓声を上げながら、、交代しながら伝統的な製法によるポン菓子作りを楽しんだ。
その後は、子どもたちが自ら点てたお茶を講師らに振る舞った。拠点で年間を通じて実施している「Lesson For The
Futureプログラム」で茶道を学んでおり、これまでに培った知識と所作を生かし、講師らに対して心を込めたおもてなしを行った。
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河野氏によるポン菓子作り体験
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蓋開けにチャレンジ
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出来上がったポン菓子を味わう子どもたち
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子どもたちが講師の方をお茶でおもてなし
ワークショップ 「くつきの森のいいところを発信するCMの内容を考えよう」
後からは、ワークショップ「くつきの森のいいところを発信するCMの内容を考えよう」を実施した。くつきの森が抱えている課題であるネガティブイメージについてクイズ形式で振り返り、河野氏の講話での「見方を変えること」「発想を転換すること」をヒントに、楽しいイメージとして発信するためのCM内容を考えた。
子どもたちは、実際にくつきの森を訪れた際の体験を思い出しながら、その魅力について意見を交わし、CMのテーマやキャッチコピー、ストーリー構成などを話し合った。CMづくりという初めての取り組みに戸惑いながらも、自分の考えを言葉にして伝え、互いにアイデアを出し合いながら、最後まで意欲的に取り組む姿が見られた。
なお、CM撮影は後日実施され、2月に開催予定の3拠点合同の交流発表会にて発表する予定である。
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みんなで協力してアイデアを付箋に書き出していく
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たくさんのアイデアが生まれた
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最後は考えたCMの内容を全体へ発表
終了後には、子どもたちから「度胸が身に付いた」「アイデアを考えたり、みんなの話を聞くのを頑張った」「ポン菓子作りが楽しかった」といった感想が寄せられた。
2025年度冬期のアントレ教育プログラムは、高島市の他に、沖縄県中城村と千葉県横芝光町でも実施し、各拠点で生まれたワークショップの成果は、2月に開催予定のオンライン交流発表会にて披露する予定である。
家庭環境や経済的理由などさまざまな事情により、家で過ごすことが困難な子どもたちが、放課後から 夜間までの時間を過ごすことができる拠点として整備を進めている「子ども第三の居場所」は、2025年12月現在、全国266ヵ所に設置。B&G財団では、今後も様々な課題を抱える全国の子どもたちの居場所づくりに関する支援を実施していく。
