子ども第三の居場所事業 子どもゆめ基金

「地元の魅力発信!アントレ教育プログラム~交流を通して地元の魅力を再発見しよう!~ 交流発表会を開催
2025.09.30 UP

独立行政法人 国立青少年教育振興機構

2025年9月23日(火)に岡山県美咲町の旭公民館にて、アントレ教育プログラムの交流発表会を開催した。
  交流発表会では、岡山県新庄村・美咲町・鏡野町の子ども第三の居場所に通う子どもたちが、8月に各拠点で実施したアントレ教育プログラムでのアイデアをお互いに発表した。

実施日 2025年9月23日(火) 13:00~16:30
場所 美咲町公民館旭支館
参加者 「みさキッズあさひ」「b&gしんじょう」「子どもの居場所にじいろ」を利用する小学生~中学生
参加人数 約30人
実施内容 ・レクリエーション①(じゃんけんチャンピオン・じゃんけん列車)
・名刺交換会
・アントレ教育プログラム交流発表会
・レクリエーション②(バースデイライン・3色しっぽ取り合戦)
・賞状授与式

レクリエーション①

はじめに、アイスブレイクとして「じゃんけんチャンピオン」と「じゃんけん列車」を実施。開始当初は緊張や不安の表情を見せる子どももいたが、ゲームが進むにつれて笑顔や笑い声が広がっていった。特に「じゃんけん列車」では、肩をつなぎ合いながら楽しむ姿が印象的で、自然な会話が生まれ、会場の雰囲気が和やかになった。短い時間の中でも、子どもたちの距離が縮まり、活動の良いスタートとなった。

  • じゃんけんチャンピオン(最後まで勝ち残るのは誰だ)

    じゃんけんチャンピオン
    (最後まで勝ち残るのは誰だ)

  • じゃんけん列車

    じゃんけん列車

名刺交換をしてみよう!

8月に各拠点で実施したアントレ教育プログラムでは、全拠点共通の取り組みとして「自分の名刺作り」を行った。子どもたちは、名前に加えて「好きな〇〇」といった自己紹介の一文を記入し、工夫を凝らした。色鮮やかなデザインや個性的なイラストが描かれ、オリジナリティあふれる名刺が完成した。
 作成した名刺を交換することで自然に会話が生まれ、初対面の子ども同士でも打ち解ける様子が見られた。

アントレ教育プログラム 交流発表会

 8月、各拠点において、様々なテーマを設定し、地元講師を招いてアントレ教育プログラムを実施。拠点ごとに異なるテーマに基づき活動が展開され、その成果として実施内容の紹介や完成作品の発表が行われた。
  新庄村では「新庄村の未来を考えよう」をテーマに実施。子どもたちは未来の新庄村の姿を想像し、その実現のために自分たちにできることを考えた。そこから「〇〇の会」を立ち上げ、協力して横断幕を作成。「新庄村の綺麗な川と自然豊かなデザインを描いてアピールした」と語るなど、未来への思いを込めたデザインが完成した。
  美咲町では「美咲町の良さを伝えるTシャツデザイン」をテーマとした。子どもたちは「自宅の窓から見える風景」や「地域をイメージしたオリジナルキャラクター」など、地域への思いを表現したデザインを発表した。また、講師を務めた有限会社丸美屋 代表取締役 黒瀬氏の厚意により、子どもたちのデザインが実際のTシャツとして仕上げられ、発表の場で披露された。自身のアイデアが形となって表れたことで、大きな喜びと達成感を得る機会となった。
  鏡野町では「鏡野町の良さを伝えるお弁当作り」をテーマに実施。もみじをモチーフとしたお弁当や、地元のひらめ(方言でアマゴを指す)を取り入れたお弁当が考案され、子どもたちは工夫した点や地域の魅力を盛り込んだアピールポイントを発表した。

  • 「○○の会」の横断幕を披露(新庄村)

    「○○の会」の横断幕を披露(新庄村)

  • 自分たちのデザインが実際にTシャツとして完成(美咲町)

    自分たちのデザインが実際にTシャツとして完成(美咲町)

  • 考案したお弁当を発表(鏡野町)

    考案したお弁当を発表(鏡野町)

レクリエーション②

 発表の後には、体を動かすレクリエーションとして「バースデイライン」と「3色しっぽ取り合戦」が行われ、子どもたちは元気いっぱいに取り組んだ。
  「バースデイライン」では、声を出さずに誕生日順に並ぶというルールのもと、身振り手振りを駆使しながら互いに意思を伝え合い、協力して列を完成させた。最初にレクリエーションを実施した時よりも自然と笑顔になり、互いに助け合う場面が多く見られた。
  「3色しっぽ取り合戦」は、拠点を混合したチーム編成で実施。ゲームを重ねるごとに作戦を話し合う様子が見られ、コミュニケーションが活発になった。仲間と声を掛け合いながら走り回る姿からは、拠点を越えて協力する楽しさやチームワークの大切さを体感している様子がうかがえた。

  • バースデイライン

    バースデイライン

  • 3色しっぽ取り合戦

    3色しっぽ取り合戦

賞状授与式

アントレ交流発表会では、子どもたち自身の投票による「ベストキッズ賞」、作品の独創性や発表の工夫、チームワークを評価基準とした「地域みらい創造賞」、そして特別な評価を贈る「アントレ特別賞」の3つの賞が設けられた。
  「ベストキッズ賞」は、鏡野町の「6ミリぼうず店」が受賞。投票した子どもたちからは「店名が個性的でおもしろかった」との感想が寄せられた。
  「地域みらい創造賞」は、新庄村の「熱中症対策にねっちゅうしようの会」が選ばれた。審査に携わったサルナシ栽培研究会の臼井氏は「発表に向けてしっかり準備してきた様子が伝わり、堂々と発表する姿が素晴らしかった」と講評した。
  「アントレ特別賞」は美咲町の「ARTH」が受賞。B&G財団の朝日田常務理事からは「グループ全員の名前の頭文字を組み合わせて店名を考えた点に高い創意が感じられ、優れた取り組みであった」と評価し、各受賞チームには賞状が手渡された。

  • ベストキッズ賞「6ミリぼうず店」

    ベストキッズ賞「6ミリぼうず店」

  • 地域みらい創造賞「熱中症対策にねっちゅうしようの会」

    地域みらい創造賞「熱中症対策にねっちゅうしようの会」

  • アントレ特別賞「ARTH」

    アントレ特別賞「ARTH」

アントレ教育プログラム交流発表会の終了後、子どもたちからは「地域ごとの良さを知ることができ、実際に訪れてみたいと思った」「新しい友達ができて楽しかった」といった感想が寄せられた。
  本プログラムは、8月に各拠点で実施したアントレ教育プログラムから交流発表会までを通して、子どもたちにとって新たな挑戦や交流を広げる機会となった。今後も、このような学びと出会いの場が、子どもたちの成長を後押ししていくことが期待される。

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