事業内容を知る 「子ども第三の居場所」

B&G×にじいろ 交流イベント~マッキーと一生懸命に楽しむ~(鏡野拠点)
2024.12.06 UP

日本財団助成事業

子ども第三の居場所 鏡野拠点「にじいろ」の利用児童と、B&G財団子ども支援課の牧岡(マッキー)の交流イベントを、10月26日に子ども第三の居場所 鏡野拠点で行った。
 本イベントは、8月19日の「夏の冒険キッズ!~水辺の他拠点交流アドベンチャー~@岡山」に参加した子どもたちから「またマッキーと一緒に遊びたい!」との強い要望を受けたことがきっかけとなり実施に至った。他にも、普段は直接話す機会のないB&G財団の職員と、第三の居場所利用児童の保護者の、意見交換の場としても活用された。

交流イベントには、子ども21人・保護者6人・スタッフ5人の計32人が参加し、子どもたちはマッキーと一緒に元気いっぱい楽しい時間を過ごした。

「交流イベント」スケジュール

時間 10月26日
9:00 マッキーをお出迎え
9:15 工作遊び
10:30 外遊び(ブレイブボード、おにごっこ、宅配便ゲーム)
12:00 お昼ご飯(カレー)
13:00 運動会(スプーン競争、人間サッカー等)
14:00 お菓子作り(ハロウィンデコレーション)
16:00 よさこい披露
16:30 芋ほり
17:00 夕食(BBQ)
19:30 質問タイム
20:00 集合写真撮影・お別れ

みんなでマッキーをお出迎え

子どもたちは2ヵ月ぶりの再会となるマッキーが到着すると「マッキー久しぶり!」とアーチを作って迎えた。子どもたちは「今日は遠くから来ていただきありがとうございます。プログラムを考えたので一緒に楽しみましょう」と挨拶し、プログラムがスタートした。

  • アーチを作ってお出迎え

    アーチを作ってお出迎え

  • 子どもたちからの挨拶

    子どもたちからの挨拶

  • 歓迎の飾り付け

    歓迎の飾り付け

お花を作ろう

トイグッズである『バンチェムズ!』で作るカラフルなお花や、ガムテープと割り箸だけで立派なバラなどを作成。他にも、冒険キッズで貰った宝箱にしまっている大切なものを披露したりと、マッキーと思い出話に花を咲かせながら、工作でも花を咲かせた。

  • 『バンチェムズ!』で作ったお花

    『バンチェムズ!』で作ったお花

  • 子どもが上手に写真撮影

    子どもが上手に写真撮影

  • 大切なものは・・・?

    大切なものは・・・?

  • 赤ちゃんと遊んだりも!

    赤ちゃんと遊んだりも!

元気に外遊び!

室内で遊んだ後は、外に出ておにごっこやブレイブボード、宅配便ゲームなど体をめいっぱい動かした。拠点の周りを走り回ったり、トランポリンをしたり、ブレイブボードを教えあったりと、休むことなく全力で楽しんだ。

  • おにごっこで思いっきりダッシュ!

    おにごっこで思いっきりダッシュ!

  • くねくねと走るブレイブボード

    くねくねと走るブレイブボード

宅配便ゲームとは、5人1チームで、スタートラインから直線状に等間隔で置かれた5つのマーカーに、リレー形式で1人1つずつボールを乗せていく。マーカー全てにボールを乗せたら、置いた時と同様に1人1つずつボールを回収していき、全て回収するまでのタイムを競うゲーム。

チームで作戦を練った宅配便ゲーム

チームで作戦を練った宅配便ゲーム

お昼ご飯はみんなでカレー

スタッフや保護者の方々がカレーを作っている間に、子どもたちは畑からレタスやラディッシュを収穫したり、野菜を洗ったりと、サラダ作りのお手伝い。
  みんなで机を囲み仲良くカレーを食べ、たくさんおかわりもして、午後の活動に向けた元気をたくわえた。

にじいろ運動会

ご飯の後は、にじいろ運動会を開催。スプーン競争や人間サッカーなどを行った。子どもたちはどれもはじめての遊びで、勝てる方法を相談して楽しみながらも真剣に取り組んでいた。

スプーン競走は、スプーンに乗せたピンポン玉を落とさないようにコーンを1周し、リレー形式でピンポン玉をつないでいくもの。慎重さと大胆さが求められる。

人間サッカーは、攻守交代制でじゃんけんを行い、制限時間内で獲得点数を競うもの。3段階に構える守備をじゃんけんで突破し、最後まで勝ち進むと1点獲得。途中で負けるか点数を決めた後は、もう一度チャレンジ。

ハロウィンのお菓子作り

外で遊んだ後は、マッキーが持ってきてくれたお菓子やチョコペンを使って、おやつタイム。子どもたちは思い思いにハロウィンのデコレーションをほどこし、みんなで美味しく食べた。

  • マッキーからお手本の説明

    マッキーからお手本の説明

子どもたちによる「よさこい披露」

ここで子どもたちからサプライズ!かっこいい衣装を着て、学校で覚えたよさこいをマッキーに披露した。みんなで掛け声を合わせて元気に踊る姿を見て、マッキーも「かっこいい!」と大喜びで、子どもたちも大きな笑みを浮かべた。

畑で芋ほり

拠点の隣にある畑で、みんなで育てた4種類のお芋を収穫。途中で折れてしまわないように慎重に掘っており、予想以上に大きいお芋が採れた時には、「でか!顔くらいある!」と子どもたちも大興奮。

夕食はBBQ

夕食のBBQでは、火起こしから食材を焼いて、食べるまで、子どもたちが積極的に行動し、玄関に落ちた火起こし用の枯葉を掃除する姿も見られた。お肉はもちろん、みんなで収穫したお芋や、焼きマシュマロに至るまで、みんなで協力しながら楽しい時間を過ごした。

質問コーナーとお別れの挨拶

子どもたちからマッキーへの質問に続いて、マッキーから子どもたちへ「駒牧さん(拠点マネージャー)のことをどう思っていますか」と質問すると、「いい人!」「優しい!」「とりあえず凄い!」と口々に答えた。本人を前に上手く言葉で表すことは難しいかもしれないが、子どもたちのマネージャーへの思いを十分に感じることが出来た。
  お別れの際には、子どもたちが今日を振り返り、マッキーに向けて感謝の言葉を述べ、最後まで温かい笑顔に包まれる1日となった。

最後に、今回の交流イベントを通じて、第三の居場所利用児童の保護者・拠点マネージャー・マッキーから、第三の居場所に対する“想い”を伺った。

ここに来ることが子どものモチベーションになっている(保護者)

にじいろは子どもがやりたいことを「何でもやってみよう」という方針で運営されており、それが自分の子どもに合っていると感じる。子どもは、ここに来ることがモチベーションになっており、自ら「ここに行きたい」と言ってくれることが一番嬉しい。
  他にも、拠点に相談をすると何でも「対応します」と言って下さったり、保護者同士のコミュニケーションの場にもなっていることから、物理的な面だけでなく精神面でも助かっている。
  子育てをすごく手伝ってもらっている分、協力できることがあれば、一緒に拠点を盛り上げていきたい。

たくさんの経験やかかわりを育んで欲しい(保護者)

まず、拠点が出来たことで、みんなで過ごせる場所があり、それを見守ってくれる大人がいる環境がとても大きい。これからは、体験を通した教育が大切になってくると思うので、拠点でも様々な体験をして友達や大人と関われるようになっていくと嬉しい。
  他にも居場所を利用したいと考える人はいると思うので、地域と密着して活動していくことで、みんなが気軽に来れる環境になるように協力し合っていきたい。
  子育てをすごく手伝ってもらっている分、協力できることがあれば、一緒に拠点を盛り上げていきたい。

拠点マネージャーとして

「にじいろ」は地元の方やSNSでつながった人、各方面からの寄付など、たくさんの方からの協力を得て運営が出来ており、本当に感謝している。
 子どもたちは拠点での生活の中で、日々成長している。例えば、庭にビニールプールを設置した際、初めは好き勝手に遊ぶので足に砂利が付いたままもう一度入ったりと、プールの中が砂利まみれになってしまう。そんな時に「足に砂利がついたままだとプールの中が汚れるから、プールから出たらサンダルを履きなさい」とすべてを言うのではなく、サンダルとホースを近くに置いておく。そうすると子どもたちはだんだんとプールの中を汚さずに遊ぶようになる。
 このように、子どもたちにはのびのびと遊んでいく中で、“自分で考える力”を養っていって欲しい。

鏡野拠点「にじいろ」への想いを語る駒牧拠点マネージャー

B&G財団担当者として(子ども支援課 牧岡)

今回、ハロウィンにちなんだお菓子作りを企画し、子どもたちと一緒に楽しむ中で感じたのは、子どもたち一人一人が自由で豊かな発想力を持っているということ。見本を見ながらやる子もいれば、自分の作りたいイメージに合わせてお菓子を組み合わせる子もいたりと、それぞれのやり方があり、個性豊かなハロウィンお菓子作りになった。また、お互いに出来たものを見せあい「なにそれ!」「どうやってるの?」などコミュニケーションをとりながら、おいしそうにお菓子を食べている姿を見て、この企画にして良かったと感じた。

 日々の仕事の中では、拠点マネージャーさんと、いつでも相談しやすい相手でいられるよう、コミュニケーションを大切にしている。
 拠点に行き子どもたちと話をしたり、マネージャーさんから拠点の子どもたちの様子や変化など、嬉しい情報を教えてもらった時に、「私たちのやっていることが、子どもの支援に結びついている」と感じ、この仕事でやりがいを感じる。
 子どもたちには、拠点で遊んだり、周りにいる友達や大人と関わる中で、自分が挑戦してみたいことや、将来はこうなりたいなという希望を見つけて欲しい。

終わりに

子どもたちが楽しく学び、成長できるよう、拠点スタッフだけではなく、保護者や地域が一体となり、さまざまな経験のできる環境を整え、子どもたちをサポートしている様子がひしひしと伝わってきた。 家庭や学校だけでなく、子ども第三の居場所で一緒に生活する友達の存在は、大きな糧になることだろう。本イベントが思い出に残る1日となり、今後も子どもたちが健やかに成長していくことを願う。

家庭環境や経済的理由などさまざまな事情により、家で過ごすことが困難な子どもたちが、放課後から 夜間までの時間を過ごすことができる拠点として整備を進めている「子ども第三の居場所」は、2024年 11月末現在、全国240か所に設置。B&G財団では、今後も様々な課題を抱える全国の子どもたちの居場所づくりに関する支援を実施していく。

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