事業内容を知る 「子ども第三の居場所」

2022年度「子ども第三の居場所」フォローアップ研修会を開催
2023.02.01 UP

日本財団助成事業

1月19日~20日の2日間、埼玉県熊谷市のホテルヘリテイジにて、「子ども第三の居場所 フォローアップ研修会」を開催しました。
 この研修会は、外部講師による講義や拠点の事例発表、他拠点との情報共有を通じて、課題解決や支援の質の向上など、今後の円滑な運営に繋げることをねらいとしています。今回の研修には、B&G財団が支援する10拠点から、17名の自治体担当者ならびに運営マネージャーが参加しました。

研修を受ける来場者

研修スケジュール

今回の研修テーマは「保護者支援」として、講演や事例発表のほか、課題解決に向けたワークショップを実施しました。

1日目 2日目
子ども第三の居場所 事業進捗報告 嵐山拠点視察・事例発表
講演: 保護者支援の具体例とこれからの保護者支援の在り方 内閣官房こども家庭参与 辻 由起子 氏 ワークショップ②: 課題解決シートの作成
コーヒーブレイク
ワークショップ①: 保護者支援について(ワールドカフェ方式)

講演

内閣官房こども家庭参与 辻 由起子氏に「保護者支援の具体例とこれからの保護者支援の在り方」と題し、講演いただきました。 「保護者の課題点から相談に入るのではなく、いい面を褒めることで、信頼を得て、安心感につなげていくことが大切」など、相談したくなるような接し方、話し方のポイントやコツについて説明いただきました。
 これまでの経験や具体例などを聴講し、参加者は「豊富な経験・知識を伺うことができためになった」「想いのこもった説得力ある講演で保護者支援の在り方がよく理解できた」といった声が聞かれました。

新たな気づきや発見に繋げるワールドカフェ

「保護者」への支援や取組みについて、各拠点で現在取り組んでいることを情報共有するとともに、新たなアイデアについて様々な意見交換する場として、ワールドカフェ方式でワークショップを行いました。それぞれの拠点の保護者支援に関する成功事例や失敗談などを共有するほか、アイデアを出し合い、活発な意見交換を行い、新たな気づきや発見に繋げました。

アイディアをふせんに書いていきます

  • 意見交換する参加者

  • 付箋で埋まった台紙

  • 台紙を元に発表

嵐山拠点視察・事例発表

事例発表を行う埼玉県嵐山町福祉課 前田氏

2日目は、2019年度から運営を行っている嵐山拠点を視察。担当課の前田氏や運営マネージャーの三神氏から保護者との信頼関係の築き方や保護者支援の重要性、拠点として行政に働きかけるべき教育と福祉の連携などを含めて説明がありました。前田氏は、「保護者支援を行う際は、相談に来ている家庭が何を求めているのかを見極めることが大切」と説明。そのために、接点を定期的に持って、信頼関係を築くようにしているとのこと。拠点マネージャーの三神氏からは、普段から実践している保護者へのアプローチ方法について説明いただきました。
 また、嵐山拠点では、保護者が気軽にいつでも相談できるよう、電話対応とメール相談に注力し、早急に対応できる体制を取ることで、現在の保護者の精神状況や課題が把握し、その後の円滑な支援に繋げていると説明。
 事例発表では、現在拠点を利用している児童の保護者から、拠点利用のきっかけや心境の変化、子どもの変化などについてお話しいただきました。

嵐山拠点外観

  • 説明を受ける参加者

  • 参加者同士で情報交換

  • 発表後、職員への熱心な質問が相次ぎました

課題解決に向けたワークショップ

各拠点の自治体担当者と拠点マネージャーは、前日のワークショップで出た拠点での取り組みや新しいアイデアを参考に、「保護者支援」に関する具体的な対応策やスケジュールなどについて話し合い、実施プランを固めました。「お迎え時に簡単な親子イベントを行い、保護者との距離を縮める」「LINEなどを活用して連絡を取りやすい環境を整える」「利用開始前の家庭訪問時に文房具などちょっとしたプレゼントを用意する」など、実施プランの実現に向けた準備を進めました。

実施プラン考案中

  • 考えたプランをもとにアドバイスを受けます

  • 前日の付箋からアイディアを参照

  • 皆でブレーンストーミング

2日間の研修会を通して、「各拠点が日頃の活動で何に重点を置いて運営しているのかがよくわかり参考になった」「保護者支援に関する様々な工夫を聞くことができ有意義な研修だった」「保護者同士のイベントは難しいと考えていたが、ワークショップを通してやり方がわかったので、すぐにやってみようと思う」といった感想が寄せられ、今後の活動に弾みをつける研修会になりました。

現在、2023年度「子ども第三の居場所」新規開設自治体を募集中です。ぜひ、お気軽にB&G財団 企画課(TEL:03-6402-5311 mail:kikaku@bgf.or.jp)までお問合せください。ご応募をお待ちしております。

2023年度「子ども第三の居場所」実施自治体を募集!

家庭環境や経済的理由などさまざまな事情により、家で過ごすことが困難な子どもたちが、放課後から夜間までの時間を過ごすことができる拠点として整備を進めている「子ども第三の居場所」。2025年度までに全国500ヵ所の設置を目指します。

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