活動レポート 全国各地に拡がる子どもたちの支援

全国各地に拡がる子どもたちの支援

日本財団助成事業

2019年4月から本格的に運営がスタートした「子ども第三の居場所」は、様々な家庭環境にある子どもたちに、生活習慣から学習・体験活動など総合的な子育て支援を行っています。

全国各地に広がりをみせている「子ども第三の居場所」には、その拠点ごとに特色があります。遊具と一体型となった本棚を設置している拠点、ボルダリングを設置している拠点、落書きができる壁がある拠点など、子どもたちの成長に合わせ、子どもたちが過ごしやすく、好奇心を育む環境が整えられています。

子どもたちの過ごし方

●平日

学校が終わってから、夕食までに宿題など学習のサポート。夕食は食事前の手洗いや配膳など生活習慣の指導を行い、スタッフやほかの子どもたちと一緒にみんなで食事をすることで生活リズムを身につけ、お互いの絆を育てます。

●休日

屋内の活動

食べることは生涯を通して生きるための基本的な営みです。子どものころから、みんなで一緒に「食」について考え、健全な食生活を送れるよう食育を実施することで、子どもたちの生きる力を育てています。

また、絵本の読み聞かせも行っています。読み聞かせは子どもの成長に大きな効果をもたらすことで推奨されていますが、家庭環境によっては、読み聞かせができず育つ子どももいます。

屋外の活動

屋外での活動は拠点によって様々な取組みがされており、できるだけ多く『体験する』機会を子どもたちに提供しています。遠足では水族館や工場見学、地域の歴史を学ぶ行程が組まれ、地域と連携した体験活動を行っています。また、夏の間は山や川での自然と触れ合う活動を行うなど、活動は多岐にわたります。

子どもたちの変化

第三の居場所での生活を通して、子どもたちにも変化がありました。学習への意欲も高まり、自発的な行動ができるようになった様子がうかがえます。

【スタッフのコメント】

・最初は人見知りをしているのか、あまり話せなかった子どもも徐々にスタッフとも会話をするようになった。

・九九や漢字の書き取りが遅れていた子どもが夏休み後半から積極的に宿題に取り組むようになった。

 

支援は子どもたちだけに行われているわけではありません。保護者に対しても、スタッフとの信頼関係の構築を目的に面談を実施、スタッフからは、『拠点での子どもたちの様子や育みたい力』を伝え、保護者からは、『家庭での様子、子どもに願うこと・スタッフへの要望』を伺うことで、子どもたちの指導に役立てています。

また、ある拠点では定期的に小学校の校長先生や担任の先生と意見交換会を実施し、お互いに情報を共有することで子どもを中心とした連携体制の構築を図っています。

「子ども第三の居場所」の運営には、多くの関係者・地域の理解と協力が不可欠です。スタッフだけでなく地域のボランティアの人たちも加わって活動を行っている拠点もあります。支援環境を整えるため、スタッフや保護者、地域の方々が協力し、よりよい支援を目指して運営にあたっており、子どもたちそれぞれの事情に合わせて対応をしています。

「子ども第三の居場所」

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