事業内容を知る 「子ども第三の居場所」

第2弾 一緒に遊んでみんな友達!湯河原×軽井沢 拠点間交流
2024.01.12 UP

日本財団助成事業

子どもたちの交流イベント「クリスマス会」開催

第2弾 一緒に遊んでみんな友達!湯河原×軽井沢 拠点間交流 子どもたちの交流イベント「クリスマス会」開催

12月25日(月)、「子ども第三の居場所」神奈川県・湯河原拠点で、珍しい拠点間での交流イベントを開催。湯河原拠点と長野県・軽井沢拠点の子どもたち24名が湯河原拠点に集い、親交を深めた。

コンセプトは押し入れ!?木のぬくもりを感じる「駅前の居場所」

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  • コンセプトは押し入れ!?木のぬくもりを感じる「駅前の居場所」

JR湯河原駅から徒歩約5分とアクセスも抜群の湯河原拠点「駅前の居場所」。飲食店や干物屋などが立ち並ぶ「湯河原駅前通り明店街」に位置し、神奈川県屈指の温泉街でありながら、どこかのんびりとした雰囲気が漂っている。

コンセプトは押し入れ!?木のぬくもりを感じる「駅前の居場所」

2023年11月にリニューアルしたばかりということもあり、施設内はどこもピカピカ。木材がふんだんに使用されており、入った瞬間からふんわりと心地よい木の香りを感じられる。

  • コンセプトは押し入れ!?木のぬくもりを感じる「駅前の居場所」

  • コンセプトは押し入れ!?木のぬくもりを感じる「駅前の居場所」

設計はドーナツ状に楕円形につながった園舎「ふじようちえん」を手掛けたことで有名な手塚建築研究所の手塚貴晴氏が担当。2階建てのこの施設には、階段のすぐ横にハシゴがついていたり、1階を見下ろせる隠し窓、秘密基地のようなスペースなど、あちこちに仕掛けが施されている。子どもがワクワクする造りであることはもちろん、大人もなぜかほっこり懐かしさを感じるのは、昭和の家の代名詞「押し入れ」をコンセプトにデザインされているからだ。大人も子どもも心躍る空間になっている。

コンセプトは押し入れ!?木のぬくもりを感じる「駅前の居場所」

ホッと心が休まるような造りの「駅前の居場所」では、おしゃべりを楽しんだり、仲間同士でゲームをしたり、勉強したり。各々が放課後を自由に過ごしている。

イベントを通して新しい世界を知ってほしい

湯河原拠点のマネージャー・播磨篤氏

「子ども第三の居場所」でも、今回のような拠点間の交流という取り組みは非常に珍しいこと。本イベントは、「駅前の居場所」を運営する一般社団法人ユガラボが、湯河原と軽井沢で拠点を運営していることから企画したそうだ。今回のイベントの狙いを、湯河原拠点のマネージャー・播磨篤氏はこう語っている。

播磨氏「元々交流イベントをやりたいと話していて、今回やっと実現しました。会ったことがない子と一緒に行動したりご飯を食べたりって、とても刺激になると思うんです。具体的にどうしてほしいという目的はあえて持たず、色々な刺激に触れてほしいと思って開催しました」。

軽井沢チームが到着!

軽井沢チームが到着!

軽井沢拠点の子どもたちが到着すると、「ひろ~い!」「きれい~!」とあちこちから声が上がり、荷物を置くや否や、移動の疲れも見せず2階へ駆け上がり「探検しよう!」と大盛り上がり。湯河原拠点と軽井沢拠点の子どもたちは、「こんにちは」と挨拶を交わすも、さすがに最初はお互い遠慮している様子が見られた。

  • 軽井沢拠点と湯河原拠点の子どもたち

  • 軽井沢拠点と湯河原拠点の子どもたち

休憩を挟み、いよいよ交流会イベントがスタート。最初に行われた交流会は、拠点から移動して楽しむアクティビティ「みかん狩り」。運営団体「ユガラボ」代表理事山田貴子氏もイベントに参加。たわわに実ったみかんを前に「どの木がいいのかな……」と戸惑う子どもたちに、山田氏から「甘いみかんの木は全部甘いよ~!」と、アドバイスが響き渡った。

  • 軽井沢拠点と湯河原拠点の子どもたち

  • 軽井沢拠点と湯河原拠点の子どもたち

相模湾を見渡せる絶好のロケーションの中、「この木甘かった!」「このみかん大きい!見て~」と会話を楽しみながら、みかん狩りを思いっきり楽しんだ様子。なんと15個食べたという強者も現れ、貴重な体験になったようだ。

相模湾を見渡せる絶好のロケーション

力を合わせてタワーを組み立てよ!お互いの距離が縮まるゲーム大会

力を合わせてタワーを組み立てよ!お互いの距離が縮まるゲーム大会

拠点に戻り、今度は2階に集合して、ゲーム大会がスタート。20本の乾燥パスタと、マスキングテープ、ひも、マシュマロを使い、最も高いタワーを作ったチームが優勝という「マシュマロタワーチャレンジ」に挑戦。湯河原拠点と軽井沢拠点の混合チームをつくり、メンバー同士改めて自己紹介をしながら、ああでもない、こうでもないとタワーを組み立てていく。

  • ゲーム大会の様子

  • ゲーム大会の様子

パスタが折れてしまうグループ、あと一歩のところでタワーが倒れてしまうグループ、諦めてマシュマロを棚の上にのせて「一番高い!」と笑いに走るグループ、とそれぞれ個性があふれていたが、1チームのみ見事に成功!

1チームのみ見事に成功!

世界記録といわれている99cmを超えることはできなかったが、立派なタワーが完成し、優勝賞品として、地元の有名店「どら焼き 和菓(わか)」のどら焼きが贈られた。残念ながら失敗してしまったチームには、こちらも地元で人気の「ちぼり湯河原スイーツファクトリー」のクッキーが贈られ、全員が湯河原の味を楽しむことができた。

軽井沢拠点と湯河原拠点の子どもたち

「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

外はすっかり暗くなり、そろそろ子どもたちが「お腹空いた~」と呟きはじめた頃、パーティーの準備が始まった。この日のメニューは、ハヤシライスに、子どもたちがお手伝いして盛り付けた華やかなリースサラダ、そしてフライドポテトにクリスマスケーキと、盛りだくさん。

  • 「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

  • 「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

ハヤシライスは、なんとルーから手作りという力作で、コトコトじっくり煮込まれたお鍋からは、幸せな香りが漂う。テーブルを拭き、料理を並べ、飲み物を注ぐ……みんなで力を合わせて準備をし、感謝を込めて「いただきます」と手を合わせると、いよいよパーティーがスタート。

「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

みかん狩り、マシュマロタワーチャレンジ、パーティーの準備と、一緒に行動することですっかり打ち解けた子どもたちは、ワイワイとおしゃべりをしながらどんどん食べ進めていった。ハヤシライスのおいしさに衝撃を浮け、「ハヤシライスおいしい!」と大きな声でスタッフ陣に伝える子どもの姿も。

「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

改めて今回のクリスマス会の感想を聞いてみると、「すごく楽しかった」「食事がおいしくてうれしい」「みかん狩りを始めてやって一番楽しかった。3個も食べてお腹いっぱいになっちゃった」と頬を緩めていた。また、「みんなとめっちゃ仲良くなれた」と、友達が増えた喜びを語った子もいた。

湯河原のサンタさんに感動・・・・・・

湯河原のサンタさんに感動

パーティーの途中には、素敵な訪問者が訪れた。「駅前の居場所」からも近い洋菓子店「湯河原菓子工場 ランブル」のお店の方が拠点へのプレゼントとして、クリスマスケーキを無料でたくさん持ってきてくれたのだ。

  • 「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

  • 「食事がおいしい!」笑顔があふれるクリスマスパーティー

これには子どもも大人も大喜びで、ワッと湧いた瞬間でもあった。たくさんのケーキを見て「湯河原のサンタさんはいいサンタさんだ~」と喜びを素直に表現する言葉に、大きな拍手が沸き起こった。

湯河原拠点はこの他にも、近隣の駐車場を無料で借りていたり、豆腐屋さんから豆腐をもらったりなど、地域からたくさんの寄付を頂いている、愛された拠点だ。

もっと外へ出て現場での体験をさせたい

今日一日子どもたちの様子を見守っていた播磨氏は、今回のイベントから新たな目標ができたようだ。

播磨さん「みかん狩りなど、これまで経験したことがない体験ができたと思うんですが、湯河原でまた新しいイベントを企画したり、逆に軽井沢へ行ってスキーを体験したり、交流しやすい場をこれからも提供できたらいいなと思います。湯河原拠点の男の子はちょっとシャイな感じになっていましたが(笑)、軽井沢の子たちがフレンドリーだったので、楽しく交流できてよかったです。今回の交流会がうまくいって自信に繋がったので、もっと外へ出て現場での体験をさせたいなと改めて思いました。みんな文通とかしてくれたらうれしいですよね。これをきっかけに、もっと違う町や外の体験に興味や関心を持ってくれるとうれしいなと思っています」。

まとめ

穏やかな時間が流れる中でのクリスマス会は、終始和気あいあいと進み、笑顔の絶えない一日となった。家庭や学校という枠を飛び越え、自分の知らない地域で生活する仲間の存在は、大きな糧になることだろう。今後の展開にも期待が膨らむイベントとなった。

「子ども第三の居場所」のお問い合わせはB&G財団 子ども支援課(TEL:03-6402-5311 mail:kodomo@bgf.or.jp)までご連絡ください。

家庭環境や経済的理由などさまざまな事情により、家で過ごすことが困難な子どもたちが、放課後から夜間までの時間を過ごすことができる拠点として整備を進めている「子ども第三の居場所」。12月末現在、全国196か所に設置され、全国への更なる開設を目指す。

B&G財団は、引き続き子ども第三の居場所の設置自治体を募集しています。ぜひ、お気軽にB&G財団 地方創生部 子ども支援課(TEL:03-6402-5311 mail:kodomo@bgf.or.jpまでお問合せください。ご応募をお待ちしております。

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