マンガふるさとの偉人
一般社団法人日本考古学協会が主催する「2023年高校生ポスターセッション」が5月28日、東海大学湘南キャンパス(神奈川県平塚市)で行われ、2022年度に「マンガふるさとの偉人 斎藤新五利治(岐阜県富加町制作)」のシナリオ作成に携わった岐阜県立関高等学校「地域研究部」のメンバー4人が参加しました。
教科書では学べない “郷土ゆかりの偉人” に関するマンガを制作し、地元の小中学校等での活用を通じて、ふるさとへの興味関心の向上(郷土教育)、将来の生き方や生活を考えるきっかけ(キャリア教育)につなげることを目的に「偉人マンガの製作と活用事業」を実施。2021年度から2023年度までに全国100自治体で実施しています。
このポスターセッションは、考古学に関連する調査・研究の取り組みをポスターにまとめ、来場者に研究結果を発表します。
地域研究部は「歴史漫画『斎藤新五利治』の制作と活用~地域の歴史遺産を生かす」と題したポスターを作成。富加町の学芸員とのフィールドワークや富山市での現地調査、史実と伝承・フィクションをつなぐ工夫など、訪れた人たちに活動成果を説明しました。
部長の杉浦さんは「シナリオ作成には、中世史や考古学の専門家からも話を聞いたが、史実だけを並べても面白くならない。史実と伝承、フィクションをどうつないで面白いシナリオにするかに苦労した」と説明。
部員の梅村さんは「山城である加治田城址でのフィールドワークが大変だった。城のある富加町で育ったのにこれまで斎藤新五を知らなかった。地元の人も詳しく知らないすごい人をマンガにできて嬉しかったし、やりがいがあった」と語っていました。
この後は、地元の小学生にマンガ作製の過程を紹介する会も企画されているとのこと。今後の地域研究部の活躍が楽しみです。
斎藤新五利治(さいとうしんごとしはる)
斎藤道三の末子と伝わる。織田信長の配下として東美濃攻略戦に出陣し、絹丸の合戦で斎藤軍を撃退。さらに関城を攻略して軍功を挙げる。これにより信長から加茂・武儀郡の所領を与えられ、加治田城主となり、その後は信長の馬廻衆(親衛隊)として各地を転戦した。天正6年(1578)には越中攻略の援軍として出陣し、「月岡野の戦い」でみごと上杉の軍勢を撃退する目覚ましい活躍をみせた。天正10年(1582)6月2日の「本能寺の変」では、織田信長の嫡子信忠の配下として奮戦するが討死となる。
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