2023.01.17 UP 休眠預金等を活用した体験格差解消事業 障がい児の兄弟が一緒に冬を楽しむ ~きょうだい児イベント2022冬~「ふゆやすみ げんきいっぱい たのしもう!」 株式会社FEEL(山口県下関市)

休眠預金を活用した事業のシンボルマーク

休眠預金活用事業の実行団体「株式会社FEEL」は、2020年度から体験格差の解消や地域コミュニティの活性化に取り組んでいます。
 昨年12月27日、今年1月14日、深坂自然の森(下関市)を会場に、放課後デイサービスに通所している子どもたちの兄弟を対象に、障がい児等の体験格差解消事業「ふゆやすみ げんきいっぱい たのしもう!」~きょうだい児イベント2022冬~を開催されました。初回の12月27日には放課後デイサービスに通う児童とその兄弟9人、1月14日には20人が参加しました。

イベント前の説明を聞く子ども達

焚き火に挑戦!

最初のプログラムは焚き火です。まずは、深坂自然の森を歩き、油分が多く“天然の着火剤”と呼ばれる「杉の葉」や、火が着きやすい「小枝」を探します。朝まで雨が降っていたため、乾燥したものを見つけるのに苦労しました。周囲に燃える物のない砂地の焚き火場に、子どもたちは一人一つずつ焚き火をします。地面に2つかみ程の杉の葉を盛り、その上に小枝が美しく見えるように組みます。杉の葉にマッチで火をつけると、白い煙を上げながら簡単に火が付きました。その火を消さないように徐々に大きく育てながら、焚き木も大きくしていきました。

  • 焚き火用の枯葉集め

  • 小枝の組み方を教わります

  • 焚き火に挑戦!

焼き芋づくり

焚き火が安定したところで、さつまいもとじゃがいもを水に濡らした新聞紙で包み、さらにアルミホイルを重ねて包み焚き火に入れます。お芋が焼き上がるまで、子どもたちは一人一つずつ自分の焚き火を管理します。自分が焚き火で焼いた焼き芋は、最高のお昼ごはんになりました。上手に燃やした焚き火は、白い灰となりました。最後にその灰も片付けて焚き火の完了です。

  • おいしそうに焼けたお芋

  • 火を消して灰を片付けるまで焚き火は終わりません

マウンテンバイクに挑戦!

マウンテンバイクで隊列を組み、説明を聞きます

昼食後は、マウンテンバイクに挑戦です。まずは自転車の漕ぎ始めの姿勢から習います。平坦な砂地の広場で練習したら、凸凹のある林間の斜面を走行します。坂を漕ぎ上がり、下り坂は腰を引き重心を後輪側にかけながら全身でショックを吸収します。特に、下り坂のブレーキは難しいのですが、前輪のブレーキを強く掛け過ぎて転倒するなどの失敗もしながら、子どもたちは野山を駆けるマウンテンバイクの面白さに夢中になって楽しんでいました。

  • 慣れるまでどの子も四苦八苦

  • なだらかな坂を下って疾走感を楽しみます

株式会社FEELのスタッフは、「子どもたちに冬の“寒さ”を感じてもらいながら、焚き火で自分の食事を作ったり、野山をマウンテンバイクで走ったりする経験を通じて、周りの人が上手くいっていない時にどのように手伝ってあげれば良いかを自分たちで考えて欲しい。」と話してくれました。1月21日には、3回目の開催を予定しています。

B&G財団は休眠預金活用法に基づく「資金分配団体」の認定を受け、障害の有無や家庭の事情等から生じる、子どもたちの体験格差の解消を図ることを目的に全国20団体の応募の中から「実行団体(10団体)」を選定
2020年度から2022年度までの3年間、B&G財団がそれぞれの団体を支援し、各実行団体が障がい児や児童養護施設、ひとり親家庭等の子どもたちを対象に海洋性レクリエーションをはじめとした自然体験活動の機会を提供し、当該地域でのインクルーシブ社会の実現に向けた取り組みを進めています。

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