2022.06.16 UP 休眠預金等を活用した体験格差解消事業 「セイラビリティ活動」「三重大学自然環境リテラシー学実習」「自転車乗り方教室」を同時開催 NPO法人 海の達人(三重県津市)

休眠預金を活用した事業のシンボルマーク

休眠預金活用事業の実行団体「NPO法人海の達人」は、マリーナ河芸を活動拠点に、障がいを持つ子どもと家族、ひとり親家庭の子どもと保護者、その他支援団体の方々に、津市の海の良さを体験してもらうため、4月から11月の第2日曜日・第4土曜日に定期的な活動を行っています。

6月12日(日)梅雨の晴れ間の中、マリーナ河芸で「セイラビリティ活動」、「三重大学自然環境リテラシー学実習」、「アクティブキッズクラブ自転車乗り方教室」が同時に開催されました。

セイラビティ活動

障がい者のためのセーリング支援活動としてイギリスではじまったセイラビティ活動。

12日は、車いす利用者2名を含む約20人が参加。風速10m/s程の強風の中、セイルを縮帆して港内でセーリングを楽しみました。

マリーナ河芸には、車いす利用者のヨット乗降を支援する専用クレーンがあるため、(めったに)ひっくり返らないハンザ級ヨットへの乗艇もスムーズにスピード感のあるセーリングを楽しんでいました。

三重大学自然環境リテラシー学実習

国立三重大学 生物資源学部では、「学生が、三重県の自然環境に関する広範な知識を学び、理解できるようになることを目的とする。また、三重の自然環境リーダーとして備えるべき実践的資質・能力の基礎を学び、理解できるようになることを目的とする。」自然環境リテラシー学を開講しています。その野外実習が11日~12日の1泊2日で実施されました。

受講する学生11名に対し、先輩学生8名が、リーダー、インストラクター、コーディネーターに分かれ、新入生の指導にあたります。

初日に予定していた海水浴場でのカヌー講習は、雨と強風のためマリーナ河芸の港内に場所を移して実施しました。強風に苦労しながらも、学生は徐々に操船に慣れてきました。

2日目は晴れたものの風は強く、港内でカヌーレスキュー練習。学生はペアになり、カヌーが沈した場合の処置と救助方法を学びました。

さらに学生たちは、港内でセイラビティ活動をしていたハンザ級ヨットにも乗船しました。風を利用して帆走するヨットに学生は新鮮な喜びを感じたようです。

参加者の学生は「初めての体験ばかりで多くの気づきがあった。この実習で学んだことを色々な人に伝えていきたい。」と話してくれました。

担当した三重大学生物資源学部坂本竜彦教授は「今回の実習で、雨・強風・晴れの自然環境の中で活動できたことは、良い経験になったと思う。これからの活動時には様々なリスクを推測して行動できるようになって欲しい。」と語してくれました。

アクティブキッズクラブ 自転車乗り方教室

河芸マリーナでは、子どもを対象に「アクティブキッズクラブ」を組織し、様々なスポーツに取組んでいます。12日は、マリーナの駐車場を利用して「自転車乗り方教室」が開かれました。初めて自転車に乗る子どもがほとんどで、指導を受けて少しずつ乗れるようになると、緊張していた顔がどんどん笑顔に変わっていきました。

海の達人では、障がい児等の体験格差を解消するために、活動場所のマリーナ河芸を通じて、今後も行政や大学、NPO、ボランティアなどと連携を図り、活動を広げていきます。

B&G財団は休眠預金活用法に基づく「資金分配団体」の認定を受け、障害の有無や家庭の事情等から生じる、子どもたちの体験格差の解消を図ることを目的に全国20団体の応募の中から「実行団体(10団体)」を選定。 2020年度から2022年度までの3年間、B&G財団がそれぞれの団体を支援し、各実行団体が障がい児や児童養護施設、ひとり親家庭等の子どもたちを対象に海洋性レクリエーションをはじめとした自然体験活動の機会を提供し、当該地域でのインクルーシブ社会の実現に向けた取り組みを進めています。

 

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