2023.02.20 UP 新規海洋クラブ紹介 三重大学・自然環境リテラシー学を学んだ大学生を主体として活動する B&G みえ海洋クラブ(三重県伊勢市)

日本財団助成事業

今年度、新たにクラブ登録された「B&Gみえ海洋クラブ」(三重県伊勢市)をご紹介します。  本クラブは、伊勢湾最大級のマリーナで充実した施設を誇る「マリーナ河芸」を主な活動水面としますが、最大の特徴はその運営母体一般社団法人「NELCrew」です。
 「NELCrew」は、三重大学生物資源学部で「自然環境リテラシー学」を受講し「海、山、川などの自然環境を体験・実感的に学び、自然の中での様々なアクティビティを通して、安全管理・リスク管理・危機管理などを知って、これを広く人々に伝えていく人材」に成長した大学生が、より専門的に活動するため2021年に任意団体として発足し、2022年6月に一般社団法人化された学生ベンチャーです。三重大学生物資源学部で自然環境リテラシー学を教える坂本竜彦教授が指導し、行政・企業・大学生が連携し「地元の自然を知る、地域の観光コンテンツを開発する、地域の人材育成や次世代教育を行う」活動をしています。

子ども達にパドル操作を指導

子ども達にパドル操作を指導

坂本教授は、大学で海洋環境問題や海洋安全問題、自然環境保全について講義しても、学生が“自分事として捉えられない、行動に結びつかないこと”に疑問を感じていました。その一つの原因として、“学生たちが自然の中で遊んでこなかった、自然について体験する機会がなかった”ことがわかり、「自然を体感する機会を作ろう」と活動を始めました。
 活動する中で、大学生だけでなく、地域の子ども達と大学生が一緒に自然体験活動を行う取り組みもスタートさせました。坂本教授は、活動の当初から“経験のある上級生が下級生を指導していく仕組み”を構築し、“次世代を連続的に育成”することを計画していましたが、さらに“大学生が子ども達を指導する”ことで、大学生の学びが深まり・意欲も増すことを実感したのです。

  • SUP乗船介助

代表者コメント 坂本 竜彦 さん

みえ海洋クラブは、一般社団法人NELCrewを母体としています。NELCrewは、三重大学・自然環境リテラシー学という実習を受け、自然環境リテラシーを学んだ大学生たちが中心となって2021に任意団体として発足、2022に法人化しました。現在25名の会員がいます。三重県の豊かな自然の素晴らしさやアウトドアで安全に活動する知識や知恵を、地元や三重県を訪れる子どもたちや大人たちに伝え、広めること(=自然環境リテラシー)を目的とした大学生ベンチャーです。自然と共に生きる持続可能な地域社会を目指して、自然環境教育やアウトドアでの体験プログラムを展開しています。
 海洋クラブ登録を機に、本クラブは配備器材を活用し、大学生だけでなく小学生・中学生・高校生に対象を広げ、ライフジャケットを使った安全教育やカヤック体験、磯観察等「自然を体験・実践する事業」を実施し、「自然環境リテラシー」地域に広め、子ども達の海離れの抑制にも取り組む計画です。
 大学生が主体となり、地域の人々・行政・企業と連携する本クラブの今後の活動が楽しみです。

集合写真

B&G海洋クラブは全国274ヵ所、子どもから高齢者まで約7,000人の海洋クラブ員が、カヌーやSUP、ヨットなどマリンスポーツのほか、環境保全活動や水辺の安全学習など、各地でさまざまな活動を実施しています。

海洋クラブの活動実績

2023年度

2022年度

2021年度

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