地域の課題解決 先進事例の収集と発信
地域課題への取組み事例
2022.02.10 UP
2022.02.10 UP
北海道美幌町が健康寿命の延伸に向けて取り組む、健康寿命アップ講習を紹介します。
コロナ禍における運動機会の減少から、美幌町教育委員会では大学教授や町保健師と連携し、運動に対する意識の高揚や生涯スポーツの普及振興を目的に、中高年から高齢者までを対象とした「健康寿命アップ講習」(週1回、90分、全5回)を開催しています。
内 容 | |
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第1回 | 「トレーニング講話・実技」 日本赤十字北海道看護大学 教授 山本憲志 氏 ・体組成測定、血管年齢測定、ファンクショナルリーチ測定、骨密度測定、腹部エコーによる脂肪と筋肉の測定、5回立ち上がりテストなど |
第2回 | 「トレーニングルームを活用した器具の使い方」 ・トレーニング器具の説明、器具を使ったトレーニング |
第3回 | 「体力測定・器具を使ったトレーニング」 ・ストレッチボール、TRXトレーニング |
第4回 | 「運動不足によるからだへの影響について」保健福祉課・保健師 「セルフコンディショニング」 ・筋膜リリース、マッサージ、ストレッチ |
第5回 | 「トレーニング講話・実技」 日本赤十字北海道看護大学 教授 山本憲志 氏 ・インターバル速歩 ・トレーニング、運動継続の手法 |
第1回は、まず自分のからだの現状を知ることが大切なことから、体組成測定、血管年齢測定、骨密度測定、腹部エコーによる脂肪と筋肉の測定、ファンクショナルリーチ測定、握力・長座体前屈・ふくらはぎなど、さまざまな測定を行います。
ファンクショナルリーチ測定は、立位で前方へリーチできる最大距離を測定することで、転倒リスクやバランス能力を評価するものです。
(2) 壁側の腕を90度上げ、手は軽く握る
(3) 腕を水平にできるだけ前方に伸ばす
(4) 最大限に腕を伸ばすことができた距離を測る
(5) 測定は3回実施し、平均値を計算する
高齢者の場合、15cm未満で転倒の可能性が高いと言われています。
第2回以降は、ウォーキングマシン・ストレッチボール・TRXなど、器具を使ったトレーニングをはじめ、筋膜リリースやマッサージなどセルフコンディショニングを実施。第5回はトレーニングの手法に関する講話を行い、運動継続の重要性について理解を深めています。
講習終了後、参加者から「運動を継続する重要性を再認識した」「いろいろな測定をしてもらい、気をつけなくてはならない点が分かった」「からだが軽く感じられるようになった」「教えてもらったことを継続できるように頑張りたい」といった声が寄せられました。
美幌町教育委員会
スポーツ推進アドバイザー 吉田沙織 さん
年齢を45歳以上に限定したことで、高齢者も参加しやすい教室となり、運動や自分のからだについて理解を深めてもらうことができました。
運動したいが何をしてよいのかわからない…という人が多くいることも分かったため、運動やスポーツを学び楽しむ場として、この事業を継続していきたい。
「地域課題への取組み事例」では、さまざまな社会課題の解決に向けた自治体の取組を随時発信していきます。