地域の課題解決 先進事例の収集と発信

地域課題への取組み事例
究極のバリアフリー
パラカヌー体験会(千葉県横芝光町)

2025.03.03 UP

千葉県横芝光町がまちの魅力である水を活かし、障がいの有無にかかわらず、誰もがスポーツを楽しめる環境を作ることを目的に実施する「パラカヌー体験会」を紹介する。

背景・事業内容

 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に、まちの魅力である水を活かしたパラカヌー体験会を毎年実施。
 体験会は全2回となっており、1回目は横芝光町光B&G海洋センター温水プールでカヌーの乗降の仕方やパドルの使い方など基本操作を練習し、2回目は川や池など自然豊かなフィールドでカヌーに乗って水上散歩を楽しむ。

  • 乗艇指導

    乗艇指導

  • 車いすの方も乗降できる桟橋
                                        の設営

    車いすの方も乗降できる桟橋の設営

  • ペアカヌーで仲良く

    ペアカヌーで仲良く

 車いすからカヌーに乗り換え、水上に漕ぎ出せば、パドル1つでどこにでも行ける、究極のバリアフリーとも言われるパラカヌー。
 パドルの使い方や操船する際の体勢などのレクチャーを受け、コックピットにサポートクッションを入れカヌーとの一体感を高めれば、年齢を問わず、初心者でも無理なくチャレンジできる。
 普段、陸からは見られないような角度から景色を楽しむことができ、湖などの平水面であれば、一年を通して四季折々の風景や自然を感じることができるのも魅力の一つだ。

参加者の声

 障がい者施設の職員からは、
 ・コミュニケーションを上手くとることができない子どもが、この体験会では友達やスタッフとコミュニケーションがとれていた。
 ・今までやったことのないカヌーにチャレンジして自信がついたようだ。
 ・カヌーに乗っている間は感情が安定していて、楽しそうな表情を見せていた。
 など、水辺の自然体験の有用性を強調するコメントが多く寄せられている。

横芝光町 教育委員会 主事補 山﨑陽斗さん
車いすを利用する方と一緒にカヌーに乗って水面から見える景色を共有することで、様々な気づきや発見、喜びを共感できるようになった。今後もパラカヌー体験会を通じて、より多くの人に当町の魅力を発信していきたい。

「地域課題への取組み事例」では、さまざまな社会課題の解決に向けた自治体の取組を随時発信する。

事例