2022.01.27 UP 次世代型艇庫 「インクルーシブスクール」を開催(加美町中新田B&G海洋センター)

日本財団助成事業

12月17日(金)、宮城県加美町の小野田中学校にて、今年度2回目のインクルーシブスクールが開催されました。この事業は2019年度より加美町とB&G財団が協働で実施している「次世代型艇庫の先進的活用と地方の魅力創生」事業の一環です。

このインクルーシブスクールは、昨年度から共生社会の実現に向けた取り組みとして、町内の中学生を対象に実施しているものです。

当日は小野田中学校1年生32人が参加。講師は昨年に引き続き、東北文化学園大学 佐藤敬広 准教授に務めていただきました。

1回目のインクルーシブスクールではゴールボール体験を実施し、音だけを頼りにプレーする難しさを体験しました。2回目の今回は、ボッチャ・ブラインドボッチャ・シッティングバレー体験を行いました。

ボッチャの道具の確認、ルール説明を受けた後、まずはボッチャを体験。次いで、ブラインドボッチャでは、ボールを投げる前にアイマスクをつけて3回転してから、仲間の声だけを頼りにプレーを行いました。

視覚障害のある方にとって、どれだけ耳からの情報が大切であるかを再認識するとともに、目標とするボールが時計の「何時方向」にあるかを仲間に伝える、クロックポジションに関するレクチャーも行いました。

  • 点数のつけ方のレクチャーを受ける生徒

    点数のつけ方のレクチャーを受ける生徒

  • アイマスクをして、仲間の声を頼りに投げる

    アイマスクをして、仲間の声を頼りに投げる

  1. インクルーシブスクールを振り返って、佐藤講師から次のような話がありました。

    佐藤 敬広 氏

    東北文化学園大学

    准教授
    佐藤 敬広

障害のある友達と一緒にスポーツをしようとする場合に、どうすればできるだろうか?

コートを狭くしてみよう、ボールを風船に変えてみよう、立つのではなく座ったままでやってみよう・・・。今あるルールに合わせるのではなく、参加する人に合わせてルールを決める。それがアダプテッドスポーツであり、そうすることで皆が一緒にスポーツを楽しむことができる。どうすればできるようになるかを考えることが大切です。

小野田中学校では1年生の2学期のテーマを「福祉体験」とし、認知症サポーター養成講座の受講やパラリンピック種目や選手の調べ学習のほか、インクルーシブスクールでの学びをこれから中学校に入ってくる小学6年生に対して、プレゼンテーションすることなどを行いました。

自分たちが学ぶだけでなく、アウトプットすることで知識の定着にもつながり、中学生になる児童の事前学習という面でも、意味のある取り組みが進められています。

  • シッティングバレーの動きのレクチャー

    シッティングバレーの動きのレクチャー

  • アダプテッドスポーツについて

    アダプテッドスポーツについて

加美町中新田B&G海洋センターでは、今後も学校、NPO、関係機関と連携を図り、障がい者と健常者が一緒に参加できる体験会や大会などのイベントを企画・実施しています。

「次世代型海洋センター艇庫の先進的活用と地方の魅力創生」事業では、海洋センター艇庫の多目的な利用を促進し、幅広い世代や団体を巻き込んだ多様な艇庫活動を推進することで、地域活性化を図る取り組みを推進しています。

 

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