次世代型艇庫 加美町インクルーシブスクール(第3回目)を開催

加美町インクルーシブスクール(第3回目)を開催
~「パラスポーツ体験」×「グループワーク」を通したインクルーシブ教育の取り組み

日本財団助成事業

加美町中新田B&G海洋センター(宮城県)の多目的ルームを活用して、最終回となる第3回「B&Gインクルーシブスクール」を2021年3月6日に実施し、地元中学生8人が参加しました。

この事業は、2019年度より加美町とB&G財団が協働で実施している「次世代型海洋センター艇庫の先進的活用と地方の魅力創生」事業の一環として実施。
2020年4月にリニューアルした加美町中新田B&G海洋センターは、障がい者や健常者などの全ての地域住民に、カヌーをはじめとする自然体験や、パラスポーツ活動等を提供することを目的に施設を改修、各種事業を展開しています。
加美町の子どもたちに共生社会の実現に向けて、さらに理解を深める機会を提供することをねらいとして「B&Gインクルーシブスクール」を開催しました。

 

B&Gインクルーシブスクールの概要

  • 「インクルーシブ」や「共生社会の実現」に向けた講義を3回に分けて実施
  • 実施内容:パラスポーツ体験及びグループワーク
  • 対象:地元中学生(3回とも同一の参加者)
    ※今回はコロナ禍のため、一部参加者が参加できず、8名のみでの実施となりました。
  • 講師:東北文化学園大学准教授 佐藤敬広氏
1回目 テーマ:「下肢身体障害」「シッティングバレー」
2回目 テーマ:「視覚障害」「フロアバレー」「ブラインドジョギング」「伴走ロープ」
3回目 テーマ:障がい者とのスポーツ交流体験

 

タイムスケジュール

日程 活動及び
実施要素
内 容
受付後 スケジュール確認 講師の佐藤敬広 氏より、参加者へタイムスケジュールの確認
9:35~9:45
(10分)
挨拶・導入 ①今日学ぶ事
②パネルの説明
③注意事項等の説明
9:45~10:25
(40分)
インクルーシブスクールについての説明及び障がい者に対しての注意点について ◆9:45~9:50
佐藤先生よりプロジェクター利用して、参加者へ説明を行った
①アダプテッドスポーツの説明
②多様な価値観・主体性・共生力の説明
◆9:50~10:05
佐藤先生より、講師として来館する方の障がいの説明
①ワークシートとホワイトボードを利用しての話し合い
②講師の方とシッティングバレーをするための注意点について
◆10:05~10:25
①パネルを利用してのグループワーク
②シッティングバレー用のコート設営
10:25~10:30
(5分)
休憩及び準備
10:30~10:45
(15分)
参加者紹介 講師2名の自己紹介を行う
10:45~11:05
(20分)
グループワーク 2つのグループ(中学生4名・講師1名・サポート1名)に分かれてコミュニケーションをとる
①ワークシートを活用し、講師より得た情報を社会的条件・環境的条件・身体的条件に分けて記入し、グループ内の共有事項とする
②車いすを参加者が体験して、体感で不便な部分を理解する
11:05~12:10
(65分)
実技 ◆11:05~11:15
①2つのグループに分かれて講師と準備体操を行う
・参加者が工夫し、講師でも行える準備体操を考える
◆11:15~11:20
①グループごとに一人一人の役割を確認し合う
◆11:20~11:25
①講師と数種類のボールを使いシッティングバレーを行ってみて、どのボールだと講師の人に負担がないかを確認する
②グループごとに円になり座位でシッティングバレーの練習をする
③各グループ講師以外に一人が車いすに座りシッティングバレーの練習をし、注意点やサポートの仕方を話し合う
◆11:25~11:35
①視覚障がい者(アイマスク装着)をグループに入れて、シッティングバレーの練習を行う
◆11:35~12:05
①障がいのある人でもシッティングバレーが出来るルールを参加者全員で考える
②決めたルールで試合を行う
③試合中盤で、気づいた点を話し合い、ルールを改善し再試合をする(2回繰り返す)
◆12:05~12:10
①コートの撤収を参加者で行う
12:10~12:30
(20分)
まとめ及び感想 ①今日の振り返り
・感想等を話してもらう
・活動内容等のブラッシュアップ(ワークシート活用)
②宿題の説明
12:30 終了

 

ヒアリング及びグループディスカッション

 

交流体験

 

最後のまとめ

 

今回は障がい者と一緒にパラスポーツで汗を流すことを目的に実施しました。

実施にあたり、生徒たちは講師の佐藤敬広 氏(東北文化学園大学 准教授)にアドバイスをもらうとともに、参加いただいた障がい者の方にできること・できないことをヒアリングしながら、シッティングバレーを通して、一緒に楽しめる準備体操やルール(チームのうち一人は必ずアイマスクをつけてプレーする)などを考え、実践しました。

 

講師の総評

  1. 佐藤 敬広 氏

    東北文化学園大学

    准教授
    佐藤 敬広

この度「インクルーシブスクール2020」を担当させていただきました。このスクールの目的は、スポーツを通じた障がいの理解はもちろんのこと、実際に中学生が障がいのある人に対してスポーツの指導や支援ができるようになること、そして、中学生が普段行っている部活動やスポーツでのフィジカルトレーニングに活用すべくヒントを得ることでした。

東京2020パラリンピックのムーブメントが全国的に展開され、各地でパラスポーツ体験会などは盛んに行われるようになってきたものの、いわゆる単発の体験会で行われることが多いため、実際に学校の部活動や教育の中で取り組まれることはまだまだ多くありません。

その中で「中学生が指導者や支援者の立場に立ちながら継続的に学び実際に指導する」というこの事業の試みは、全国的にも先駆的な取り組みになったのではないかと思っています。参加していただいた、中新田中学校のカヌー部の皆さん、宮崎中学校の女子バレー部の皆さんは、とても明るく楽しく真面目に取り組み、最終回に行ったグループディスカッションでも、車いすに乗っている高校生や大学生のお姉さん達とアイドルの話で盛り上がったりしながら多くの「できること」を見つけ出しシッティングバレーボールに活かしました。

また、猪股町長や早坂教育長をはじめとして、加美町の行政の方々にも毎回見学に足を運んでいただき、町全体で盛り上げていこうという姿勢がうかがえました。今後このような取り組みが学校教育や地域スポーツとの連携により継続的に行われること、そして、東京2020チリ共和国パラリンピックホストタウンとして、パラスポーツやインクルーシブスポーツの気運が高まることを期待しています。また、猪股町長や早坂教育長をはじめとして、加美町の行政の方々にも毎回見学に足を運んでいただき、町全体で盛り上げていこうという姿勢がうかがえました。今後このような取り組みが学校教育や地域スポーツとの連携により継続的に行われること、そして、東京2020チリ共和国パラリンピックホストタウンとして、パラスポーツやインクルーシブスポーツの気運が高まることを期待しています。

 

 

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