秋の海ごみゼロウィーク中の9月23日、広島県呉市蒲刈B&G海洋センターと東広島市黒瀬海洋センターが合同で海ごみゼロフェスティバルを実施。参加者39人、スタッフ16人の総勢55人が呉市蒲刈海洋センター艇庫前から真珠の浜までカヌー・SUPを漕いで渡り、漂着ごみの清掃活動を行った。
9:10~10:00 | 啓発活動 | サメの着ぐるみや亀の浮き輪などを使って、漂流している漁網に絡まってしまう寸劇も交えて、海ごみ削減に向け取り組むべきこと等について説明。 |
10:00~10:15 | 海上移動 | カヤック・SUPのパドリングのレクチャーを受け、各自カヤック、カヌー、SUP、ビッグSUP、カッターボート等に分乗し総数37艇で、艇庫前の浜から真珠の浜まで、海上移動! |
10:15~11:00 | 真珠の浜にて清掃活動 | 到着後ビーチの漂着ゴミを回収。プラスチックごみをはじめ、瓶や缶など大小様々なごみが打ち上げられており、30分程で可燃ごみが13袋、不燃ごみが1袋と、相当量のごみを回収した。 |
11:00~11:40 | カヤック、SUP体験 | カヤック、SUPの試乗を通して、呉市と東広島市の参加者同士の交流や指導者同士の連携を深めた。 |
11:40~11:55 | 海上移動 | カヤック、SUPに乗って艇庫に戻る |
「海ごみゼロフェスティバル」は、日本財団と環境省の共同事業「海ごみゼロウィーク(春・秋)」の期間中、全国の海洋センター・クラブとともに、海洋ごみ問題の周知啓発と海洋ごみの流出を防ぐことを目的として実施する全国一斉の清掃活動。街中や海岸、河川敷のごみ拾いだけでなく、カヌーやSUP等を用いた水上清掃も行っているほか、海ごみに関するワークショップを各地で開催している。B&G財団はなるべく多くの人に参加してもらえるよう、活動費の一部支援を実施している。
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海ごみ啓発活動の様子
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清掃活動の様子
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清掃活動の様子
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SUP、シーカヤック体験の様子
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拾ったごみ
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みんなで海ごみ「ゼロ」のポーズ
艇庫に戻った後、回収した海ごみは「B&G拾い箱」に運び込んだ。呉市蒲刈B&G海洋センターの拾い箱は、艇庫に隣接して二つ設置されており、一つは小さな海洋ごみの保管場所として、もう一つは大型の漂着ゴミの回収場所として活用されている。
地域の特性として、牡蠣筏用の大型フロートなどがよく漂着してくるとのことで、それらの回収にも活用されている。また、拾い箱を設置する前までは、シーズン中は観光客や修学旅行生が多く訪れるため、海ごみを人目につかない場所で保管し、動物などが荒らすことのないようネットを掛けるなど、防止策に苦労していたが、設置後はそれらの問題が解決されたとのこと。さらに、拾い箱内には換気装置が設置され、漂着ごみ特有の臭いを軽減する対策が講じられており、地域で有効活用されている。
担当者レポート/事業部 海洋センター・クラブ課 若林 奈々
今回印象に残ったのは、参加者が楽しみながら、清掃活動している姿だった。担当者は「『仕方なく行うごみ拾い』ではなく、海洋性レクリエーションの一環として、『拾うことが楽しい』と思えるような活動をこれからも行っていきたい」と力強く話してくれた。
今後も全国の海洋センター・クラブが、海ごみゼロに向けて活発に活動できるよう、サポートを行っていきたい。