9月18日
栃木県芳賀町B&G海洋センターで、6月の「世界水泳ブダペスト(第19回世界選手権大会水泳競技大会)」男子100mバタフライで銀メダル獲得、前日17日の「いちご一会とちぎ国体(第77回国民体育大会)」同種目で優勝した水沼尚樹選手(新潟医療福祉大学職員)が参加し「B&G海ごみゼロフェスティバル in 芳賀町」が開催されました。
台風14号の影響による雨で、野外のごみ拾いは中止となりましたが、海洋センターで水泳に励む小中高生とその保護者約30人が参加しました。芳賀町
見目匡町長のご挨拶に続き、海洋センタースタッフが紙芝居と大型絵本を使って海洋ごみの現状とその対策を説明しました。
海洋ごみについて学んだ後、水沼選手から、スイマーとして感じる水の大切さ・海洋環境への関心や自身の歩みを話してくださいました。
水沼選手は、芳賀町に隣接する栃木県真岡市出身、子どもの頃は芳賀町B&G海洋センタープールにも泳ぎに来たそうです。作新学院から大学の専門性を活かした科学的なトレーニングと身体ケアで多くのトップスイマーを育成する新潟医療福祉大学に進学し、その才能を開花させ世界のトップスイマーへ成長しました。
続いてプールに移動して、水沼選手がクロール、平泳ぎ、背泳ぎと泳いだ後、自身の専門種目で日本記録を持つバタフライを見せてくれました。世界トップレベルの泳ぎを目の当たりにして、子どもたちはもちろん、海洋センターの指導者たちも「スピードが違う」、「テクニックだけじゃない。パワーもピッチも段違い」と驚きの声を上げました。
模範泳法披露の後、子どもたちから寄せられた「強い選手になるには・・・」などの質問に、水沼選手は、「努力するのは当たり前で+アルファが必要になる」、「“心技体”どれかひとつ欠けても世界では戦えない」など丁寧に答えてくれました。
周囲を圧倒する泳ぎを見せた水沼選手も、プールから上がると優しい25歳のお兄さんの顔に戻り、地元「栃木っ子」たちとの記念撮影に応じてくれました。海洋センタースタッフが用意したウエルカムボードにも「これを見た瞬間、歓迎してくれる気持ちが伝わりました」と喜んでくれました。
この事業は、水沼選手とアドバイザリー契約を結ぶ水着ブランド「アリーナ」の「Thanks to Water」プロジェクトの協賛により実現し、参加した子どもたちに記念品としてセームタオル(水泳用タオル)がプレゼントされました。参加者は、海洋ごみ問題を自分たちが頑張る水泳と水でつながる問題として考える機会となりました。
海ごみゼロフェスティバルは、日本財団、内閣府総合海洋政策本部、国土交通省が推進する「海と日本プロジェクト」の一環として、国民一人ひとりが海ごみの問題を自分ごと化し、「これ以上海にごみを出さない」という社会全体の意識を高めるために、毎年、全国各地の海洋センター・クラブで実施しています。