2025.01.10 UP B&G フレンドシップ PROJECT 2024 「がんばろう能登半島!B&G スポレクチャレンジフェスタ」を開催
能登半島地震復興支援事業「B&GフレンドシップPROJECT2024」の一環として、12月14日、15日の2日間、「がんばろう能登半島!B&Gスポレクチャレンジフェスタ」(文部科学省補助事業)を、石川県穴水町B&G海洋センターで開催し、のべ440人を越える障がい児・保護者等が参加した。
本事業は、震災以来、環境の著しい変化への懸念や周囲の目を気にして避難所にも行くことができず車中で過ごすなど、様々な困りごとを抱えている、障がいや特性を持つ子どもたちとそのご家族への支援を目的に実施。
14日の午前中は、能登半島内の放課後等デイサービス等に通う障がい児およびきょうだいの専有時間とし、雪が舞う中、屋内で思う存分身体を動かして遊べる時間を提供した。
今回は、日本財団「HEROs」の協力を得て、現役プロラグビー選手でありながら、社団法人を立ち上げ親子の遊び場事業を展開している石井魁 氏(浦安D-Rocks所属)と、元プロ野球選手で現在は放課後等デイサービスの代表として障がい児支援に携わる生山裕人 氏が中心となり、ティーバッティングや大小様々な種目のボールを使って楽しく遊べるスポレク教室を行った。
慣れない環境に、はじめは緊張の面持ちで不安そうに参加していた子ども達も、トップアスリートやB&G指導員からの優しい声掛けに少しずつ表情がほぐれ、ボールを使った様々な遊びを通して、夢中で身体を動かした。
さらには、大型すべり台や約7メートルのクライミングウォールなどのエア遊具(協力:㈱Teals)やキッズひろば、アートコーナーなど様々な遊びに触れられる各種プログラムを用意。外の寒さを感じさせないほどの熱気と笑い声に包まれた。
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石井氏(左)と生山氏(右)を紹介
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サーキット遊びで準備運動
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車椅子でも楽しめるティーバッティングを体験
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1時間の教室で交流を深めた参加者たち
開会式
当財団常務理事の朝日田智昭は、被災者に対するお見舞いを述べた後、「日本財団HEROsのアスリートをはじめ、色々な方々の協力のおかげで本イベントを開催することができた」と話したうえで、「子どもたちが元気になると周りの大人や地域も元気になる。本日は笑顔いっぱいで思いきり遊んでください」とあいさつ。
B&G財団 朝日田常務理事
続いて穴水町の大間順子教育長は、支援に感謝を述べ、「皆さんには身体をいっぱい動かし温まり、心もほぐしてほしい。たくさん遊んでまっすぐ元気に育ってください」と参加者に呼びかけた。
穴水町 大間教育長
全国の仲間から寄せられた想いを一つに、多くの協力者のもとイベント実施
14日午後と15日は、一般開放を行い、穴水町・志賀町在住の幼児から中学生および保護者が参加。HEROs石井氏・生山氏によるスポレク教室を2回実施したほか、石川県障害者スポーツ協会の協力により、多世代が体を動かしながら一緒に楽しめる各種ユニバーサルスポーツ体験ブース(陸上競技用・車いすバスケ用車いす、カローリング、ボッチャ、モルック、バッゴー、ラダーゲッター等)を設置。
また、B&Gエイドブースでは、全国の海洋センター関係者から寄せられた特産品やジュース、文具などを無料提供。ご当地の逸品やゆるキャラの可愛らしい文具などに喜びの声があがった。
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エイドブースでは季節の果物も多数提供された
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乗ると難しい陸上競技用車いす(レーサー)
<支援物資一覧>
No. | 海洋センター・クラブ名 | 支援物資名 |
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1 | 北海道東神楽町B&G海洋センター | かぐらっき~学習帳 |
2 | 青森県南部町名川B&G海洋センター | りんご |
3 | 岩手県洋野町種市B&G海洋センター | 赤鶏レトルトカレー、銘菓最中 |
4 | 宮城県川崎町B&G海洋センター | ミニタオル、焼き菓子、こんにゃく、ゆるキャラマスコット |
5 | 福島県塙町B&G海洋センター | 870米(ペットボトル入りコシヒカリ) |
6 | 富山県富山市八尾B&G海洋センター | おわらせんべい、支援物資各種 |
7 | 長野県松本市四賀B&G海洋センター | サンふじ(りんご) |
8 | 長野県松本市波田B&G海洋センター | サンふじ(りんご) |
9 | 長野県飯綱町牟礼B&G海洋センター | りんごっこ(りんごジュース) |
10 | 長野県飯綱町三水B&G海洋センター | みつどんキーホルダー |
11 | 兵庫県南あわじ市南淡B&G海洋センター | 淡路島手延べ素麺 |
12 | 徳島県徳島市B&G海洋センター | ザ スダチ(ジュース) |
13 | 佐賀県太良町B&G海洋センター | みかん |
14 | 熊本県長洲町B&G海洋センター | ミニトマトジュース、木製ストラップ |
15 | 熊本県玉名市岱明B&G海洋センター | みかん、うちわ、ゆるキャラ文具各種(マスキングテープ・シール・クレヨン等) |
16 | 鹿児島県阿久根市B&G海洋センター | 銘菓ボンタン漬け |
各ブースではB&G指導員が盛り上げる
今回は、新潟県・富山県・長野県・愛知県・茨城県から応援に駆け付けたB&G指導員が、子どもたちと一緒に遊びに熱中し会場全体を盛り上げて、寒さを吹き飛ばした。
障害の有無に関わらず体験できる様々な遊具や玩具がところ狭しと並ぶ中、子ども達は次から次に種目を変えながら、目一杯体を動かした。
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乳幼児も遊べるキッズひろば
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大人も子どもも熱中したバランスペダル
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大人気だった大型エア遊具
<子どもの感想>
・わざわざ僕たちのためにこんな素晴らしい場所を用意してくれて本当にありがとうございました!
・すべり台やクライミングが楽しかった。また遊びたい。
<保護者の感想> ※一部抜粋
・障がいのある子どもたちのためにイベントをしてくださりありがとうございます。
・障がい児専用の時間はどの行事でもありません。このような時間を設けてくれて本当にありがたい。
・本当にたくさんの支援に感謝しております。生活が変わり不便なことも増えましたが、逆に皆さんの優しさ、日本の温かさを実感しております。地震は辛いですが、子どもには親として人生を歩む中で困っている人のために動ける子になって欲しい、そして大きくなったら優しく寄り添える人になってほしいと伝え続けます。
・地域柄子どもの遊べる施設が少なく、地震により更に遊びの幅が狭まる中、このような機会をいただけると本当にありがたいです。是非またよろしくお願いします。
・ご支援に心寄せて頂きありがとうございます。頑張ります…能登に来てくださいね。
・冬場、子どもの遊ぶところがないので室内で遊べる場所を作ってくださりありがとうございました。志賀町富来海洋センターのスイミングに通っていましたが、行かれなくなり残念です。再開してくれるのを心待ちにしています。
・子どもたちのために楽しいイベントをありがとうございました。能登は元々遊び場が少なく、自然(外)で遊ぶことも多かったのですが、地震で道が割れ、危険な状態の中遊ばせるわけにはいかない状況なので、今回子どもが思い切り遊べる場のご提供ありがとうございました!いつも能登のためにありがとうございます!
<放課後等デイサービス介助スタッフの感想>
・被災後いろいろな行事に参加させていただきましたが、障がいの子専用の日なんてなかったので、遊びづらかったですが、今回のびのびと遊ぶことができました。
また、指導員の方も、ルールを守れない子をしっかりと受け入れてくれて、「いいね!」と肯定的に話してくださる姿を見て、参加してよかったと思いました。私たちの施設は狭くなかなか体を思いきり動かしたり、走り回ったりすることができなかったので、全力で遊ぶ姿が見られこちらも嬉しかったです。
本事業は文部科学省補助金およびYAHOO!ネット募金(被災地の障がい児等支援)を通じて当財団に寄せられた寄付金を元に実施致しました。