2025.01.16 UP
防災拠点事業
「女性モデル研修」を実施
多様な視点での防災研修~男女共同参画を目指して~
防災拠点事業「女性モデル研修」をベルサール飯田橋ファースト(東京・文京区)で12月4日に開催。全国から52自治体の自治体職員および防災担当者134人が参加し、「多様な視点での防災研修 ~男女共同参画を目指して~」をテーマに、基調講演やワークショップを行い、避難所運営などについて意見交換を行った。
写真で一言レスポンス
今回の研修は、災害時における避難所生活の中で想定される、女性に関する様々な問題を課題に取り上げ実施。
初めに、参加者同士が気軽に意見交換できるよう、写真とお題に対して、自身が女性被災者になりきり、回答を出し合う「写真で一言レスポンス」を行った。
この意見交換会では、男性と女性の認識の違いや、互いの視点について理解を深める時間となった。
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グループに分かれ、意見を出し合う
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回答に対し共感できるか札をあげる事で、認識の違いを明確化する
参加者からは、男性職員が多い避難所運営での、女性に対する対応をより具体的にイメージすることが出来たという声が多く上がった。
基調講演
「能登半島地震における避難所運営での女性課題について」
一般社団法人 男女共同参画地域みらいねっと
渡辺 郁子 氏
「能登半島地震における避難所運営での女性課題について」
一般社団法人 男女共同参画地域みらいねっと 渡辺 郁子 氏
元秋田県仙北市職員であり、現在は一般社団法人男女共同参画地域みらいねっとで活動している、渡辺 郁子 氏による基調講演として、「能登半島地震における避難所運営での女性課題について」と題し、男性と女性の身体的性差やジェンダー(社会的・文化的性差)の違いが、実際の被災地でどのような影響を及ぼしているのかなどについて話した。
多様性に配慮した支援を行うために、男女共同参画の視点を取り入れた防災訓練の重要性などについても言及した。
ワークショップ
それってどうする?Think of measures
それってどうする?Think of measures
基調講演に続き、4~6人のグループで災害時の避難所運営時に出るクレーム対応について考えるワークショップを実施。
まず、男女別に分かれ、男性班では運営側に立ち、どのような対応が現実的に行えるのか、女性班では避難所利用者としてどのような対応をしてもらうのが理想的か考え、お互いに意見を出しあい、ワークシートを交換し出された意見にお互いの立場で評価をつける。多様な角度から対策を考え共有することで、男女共同参画の視点で避難所運営ができるような仕掛けでグループワークを実施した。
ワークショップ全般を通じて、災害時に女性の意見を取り入れた避難所運営の大変さと重要性を改めて伝えた。
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ワークショップの様子
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男性班の様子
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女性班の様子
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ワークシート
防災部局に女性担当者がいない自治体も多く、現場では女性の声が拾い上げられないケースもあるので、女性モデル研修を通し、男女共同参画の視点を取り入れた避難所運営や地域の防災活動に活かして欲しい。
各種研修
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