熊本県湯前町の今【9月レポート】~海洋センターを活用した地域コミュニティの再生に関するモデル事業~
地域コミュニティ「地域コミュニティの再生・活性化事業」について、残暑が厳しい熊本県湯前町の様子についてお伝えします。
内容盛りだくさんの「足づくり教室」を開催
9月14日(水)10:00 マイクロバスに乗って、おじいちゃん、おばあちゃんが笑顔を振りまきながら、海洋センターに到着しました。
今日は、社会福祉協議会による送迎つきの健康教室「足づくり教室」が開催されました。参加者は男性2名、女性7名の合計 9名です。
指導するのは、湯前町社会福祉協議会の生活支援コーディネーター 黒木 真也さん。日焼けした顔がステキな指導員です。
教室の流れは…
・健康チェック
・講話
・棒を使ったストレッチ
・筋トレ
・脳トレ+運動
・ゲートボールゴルフ
盛りだくさんですね。
今日はよそ者の私がいるせいか、皆さん緊張気味(笑)。
「東京から来ました、大関と申します。今日はよろしくお願いします」と挨拶したところ、「東京ね!」 「大関!?横綱じゃなかね?」(アクセントは球磨弁で)とびっくりされてしまいました。
1時間の教室も笑顔で無事に終了。
参加者にちょっとお話をお聞きしました。
(参加者の声)
竹下さん(女性:80代)
・自営業なので、ずっと仕事で友人がいなかった。ここに来るようになって同じ年代の方と話すことができて、本当に楽しい。
・膝が痛いので週2回電気治療に通っていたが、回復しない。1回に減らしてここに参加することにした。
・膝が痛くて立ち上がりに不安があるので、敬老会に誘われたが断った。大勢の人の前でみっともないことはしたくない。
永畑さん(男性:70代)
・膝が悪いので海洋センターでトレーニングをしていたら、参加しないかと声をかけてもらった。膝の筋力をつけたくて参加している。
那須さん(90代)
・この教室の一番年寄り。もう同年代はみんな亡くなった。ここに参加している人もみんな若い人たち。主人が亡くなって23年経つ。昔は小学校の先生をしていた。東京オリンピックが決まったので、それまで生きていたい。
(担当者の感想:大関)
ヒヤリングをして感じたことは、身体の不安から、人との関わる機会を遠慮してしまう傾向が伺えました。やはり、「人に迷惑をかけたくない」という思いが強いのだと思います。「健康」はコミュニティにとっても重要な要因であると改めて思いました。但し、運動の要素が強くなり過ぎると、参加のモチベーションが低下することも危惧されますので、「ぼちぼち」「お話しながら」体を動かす機会が重要ですね。
サポーターさんの支え…。
この教室の参加者は比較的、移動能力に自信のない方が多く参加しています。移動時や靴の脱ぎ履きの際、介助をしてくれているのが「サポーター」さん。今日も3名のサポーターさんの協力で怪我なく、無事に教室を終了することができました。
(サポーターさんの感想)
藤原さん(女性:60代)
・日ごろから地域の見守り、独居の方の生活支援をしています。これまで海洋センターを利用したことはありませんでしたが、海洋センターの方から声をかけてもらってこの事業に協力するようになりました。趣味のコーラスや英会話などで毎日出掛けていますが、やることがたくさんあるのはありがたい。できることは進んで協力したいと思います。
各種事業も職員だけではなかなか展開できませんが、このようにサポーターさんの協力があって、安全に楽しく事業ができるのはありがたいことです。いろいろな年代の方と交流することで、元気や刺激を与えられると感じました。湯前町ではボランティアの組織化を企画中で、活躍の場が増えてくることが期待できます。
なお、これから体育館は改修工事に入り、完成は2月の予定です。そのため、今後の教室は保健センターを借りて開催していきます。
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