【B&G職員リレートーク】マラソンシューズから学ぶ技術革新
職員リレートーク明けましておめでとうございます。事業部事業課の斎藤です。
2018年もどうぞ宜しくお願い致します。
さて、皆さんは年末年始、いかがお過ごしでしたでしょうか?
私はというと年末に撮り溜めしておいたTVドラマ「陸王」にインスパイアされ、毎日近所をジョギングし、年始はテレビに噛り付いて箱根駅伝で母校(東海大)を応援しましたが、あっさり青山学院が4連覇を成し遂げ、気付けば貴重な私の連休も“走り去って”しまいました。
893万人を支えるビジネス
今回はそんな走ることに纏わる話をしたいと思います。
突然ですが、上記の数字は何を示しているかわかるでしょうか。
これは2016年のジョギング・ランニング人口(過去1年間に実施した人の数)の推計です。
笹川スポーツ財団の調査によると、年に1回以上ランニングをする「ランニング人口」は2012年の1009万人をピークに微減となっていますが、今回のTVドラマ「陸王」のヒットを皮切りにブームが再燃するのではないでしょうか。
この競技人口の増加と共に成長したビジネスの代表格がまさに私が年末に夢中になって観ていたTVドラマの物語の中心となる「ランニングシューズ」です。 ※ドラマの詳しい内容については割愛します。
“厚さ”と“速さ”がやがて売上となる
この物語は業績が低迷する老舗が足袋づくりのノウハウを生かしてランニングシューズを開発するものです。
しかし、陸上をかじった経験がある私から見ると、疑問に思うシーンが見受けられました。それは、物語の中心となる“裸足感覚”で走ることができるという足袋型の薄底シューズが劇中で登場しますが、現在の陸上界では、TVドラマとは真逆ともいえる、ナイキが発表した厚底シューズが技術革新を起こしトレンドになりつつあります。
2017年5月、同社の契約選手であるケニア人五輪金メダリストのキプチョゲ選手が、この厚底シューズで「2:00:25」というフルマラソンにおける人類史上最速のタイムを出しました。これまでマラソンシューズは、薄く軽く反発力があるというところがポイントで、技術的にも大半のメーカーがそこを目指していましたが、同社が発表したのは脚への負担を軽減する分厚くて軽く柔らかい真逆の靴でした。
価格は2万5千円とランニングシューズとしては高額であり、特殊なソールであるが故に耐久性が低く長持ちしない。 当然ながら、「コスパが悪い」と思いますが、今回の箱根駅伝を始め、多くのエリートランナーがこの靴を履いて結果を残していることから、記録を狙う市民ランナーにとっても、いまや羨望のアイテムとなり、大型スポーツショップなどの正規ルートでは、ほぼ入手不可能で供給が追いついていない状態だといいます。
一部では「ドーピングシューズ」と揶揄する声もあるようですが、国際陸上競技連盟の規定には違反してないそうなので、まさに逆転の発想から生まれたシューズでした。
逆転の発想を見極める
少々、セールスまがいな話になってしまいましたが、何が言いたいかというと、どんなものでも逆転の発想を持つことで、視野が広くなったり、忘れかけていた本当の目的が見えたりします。
仕事もそうですが、今あるやり方に当てはめようとすると今までと同じことしか生まれません。そうではなく、出来なかったことを、どうやったら出来るのかということを常に考え続けたことで、今回の厚底シューズのような技術革新が生まれたのかもしれません。
しかし、マラソンシューズを選ぶことに関して言えば、エリートランナーのために開発された最新テクノロジーが万人にとって魔法のシューズになるとは限りません。自分の足に合うシューズを選ぶことが一番大切になってくると私は思います。流行に振り回されず、自分に必要なものをしっかりと見極めることが真の“陸王”なのかもしれません。
明けましておめでとうございます。2018年は「戌年」まさに、駆ける。逆転の発想はともかく、「駆ける」でしょう。海を、野山を、自然の中を駆けるために、シューズも必要ですし、発想も必要、考えることも必要、そして何よりも「やろうとする気持ち」が大切でしょう。斎藤さんの実践が大きな成果となって、全国の子供たちの笑顔や楽しそうな話し声、元気な姿につながっていくことを期待しています。さあ、駆けていきましょう。 私も精一杯、何事にもやる気を出して堂々と向き合いながら、駆けていこうと思います。
金久様、明けましておめでとうございます。激励のコメントありがとうございます。 2018年は”駆ける”ことをテーマにして全速力で頑張ります!