2022.09.14 UP 地域コミュニティ再生モデル事業 防災に関する課外授業を実施(北海道大空町)
大空町女満別B&G海洋センター(北海道)で、「防災の日に学ぶ~災害を生き抜くために考えよう~」と題した課外授業を9月1日に開催。大空町立女満別小学校の5年生約40人が参加しました。
この課外授業は、B&G財団と大空町が連携して取り組む「地域住民による自助・共助の防災体制づくり」事業の一環として実施。北海道防災マスターの有資格者や地域教育コーディネーターの協力の下、子どもたちの防災意識を高めることを目的に、地震や雪害に関するパネル学習やダンボールベッド組立体験のほか、災害時の対応についてグループディスカッションを行いました。
「地域住民による自助・共助の防災体制づくり」事業は、指定避難所となっている大空町女満別B&G海洋センターにおいて、自然災害発生時における自助・共助できる防災体制を確立するため、定期的な避難訓練やボランティアの育成、学校授業での防災教育の実施などを行い、地域防災力の強化・コミュニティの活性化を図ることを目的に2021度から実施しています。
地震・雪害に関するパネル学習
パネル学習では、地震や雪害の発生するしくみ、それによって起こる被害、発生時の注意すべきポイントや対処法について学びました。雪害がもたらす農業被害や胆振東部地震の被害など、実際に起こった被害状況の説明に児童たちは真剣に耳を傾けていました。
ダンボールベッド組立体験
つぎに、海洋センターに配備された防災備品を見学し、それぞれの用途や使い方について学んだ後、ダンボールベッドの組み立てに挑戦。児童たちは15分程度で組み立てを完了し、完成したダンボールベッドに横になって、「硬くてとても頑丈」「布団を敷いたら寝心地が良さそう」など、感想を口にしていました。
防災ゲームを活用したグループディスカッション
授業の最後は、災害対応のジレンマをカード化した防災ゲーム「クロスロード」を基に、グループディスカッションを実施。「Q.ここには避難者が50人。けれど非常食は40食しかない。非常食を配布する?」「Q.勤務中に地震に遭遇。近所の消防団に参加しているため、住民の救助をしたいが自分の安全も大切だ。救助に行く?」など、様々な状況を想定した質問にYES・NOで回答。個人で回答用紙に記入した後、グループで話し合い、各人の意見を集約して班ごとに発表しました。
災害を自分ごととして捉え、いろいろな立場に立って考えることで、様々な意見や価値観を共有することができたと思います。
大空町女満別海洋センターでは、教員対象の防災研修や雪害ボランティア研修など、今後も様々な防災に関する研修会を実施し、地域住民による自助・共助の防災体制づくりを進めていきます。