【B&G職員リレートーク】B&G財団の仕事って何色?
職員リレートークこんにちは。総務課の小野田です。
桜の季節を迎え、街には新しいスーツに身を包んだフレッシュマン&ウーマンが数多く見られるようになりました。
B&G財団でも4月から新入職員3名と自治体からの派遣研修生3名を新たに迎え、現在、総務課のもとでオリエンテーションの真っ最中です。
今回の職員採用(新卒および転職)には私も担当の1人として携わりましたが、大勢の方を面接させいただく中でとても印象に残ったことがありました。それは、転職希望で応募された方々が語った、さまざまな前職の退職理由でした。
最近の若者は忍耐不足?それとも・・・
面接を通じて、20代中頃までの若者に多かった転職理由は、
「あまり深く考えずに入社しましたが、自分が本当にやりたい仕事ではないことに気付きました」、「夢をもって入社したものの、想定外の労働環境で心身が疲れてしまいました」という2つの話が多かったように感じました。
前者については、ご自身にも問題があったとして後悔している声が多かったのですが、後者については私も非常に考えさせられました。特に、誰もが知っている某大手食品メーカーに勤務されていた方の話を聞いたときには、少なからずショックを受けました。
その方は、「新卒で内定後、当初の採用条件とは異なる部署への配属が告げられました。配属先では休みも少なく、毎日朝から夜遅くまでの勤務が続き、12月31日~1月1日にかけても少ない休憩時間で働かされたので、転職を決意しました」と述べました。
少し前には、若者の3年以内の離職率の高さから、「最近の若者は忍耐力がない!」などと言われたものでしたが、このような話を聞いてしまうと、雇い入れる企業側にも責任はあるだろうと感じます。
指導者になる研修は厳しいけれど・・・
最近は、“ブラック企業”という言葉も一般的になり「ブラック企業大賞」という不名誉な賞へのノミネート企業も有名になりました。賞を設けることで世の中にその存在と労働環境への意識を高めようという意図があるのでしょう。ブラック企業か否かの線引きは難しいですが、社員が精神的、肉体的に疲労している企業のサービスを利用したり商品を購入したりすることは、一消費者として安全管理面での不安を覚えます。
同様に、そんな不安定な職場や、そこで働くスタッフに大切な子供は預けられません。B&G財団や各海洋センターでも、たくさんの子供たちにマリンスポーツやキャンプといった野外活動を体験してもらっていますが、ひとつ指導を誤れば子供たちの命に係わりますから、仕事の現場においては常にどこかに無理がないか、自分たちの健康面も含めてブラックな環境にならないよう、活動全体に目を配っています。
このような安全管理の基本は、沖縄の指導者養成研修で徹底的に教え込まれますが、集団行動を取り入れていることもあって、初めて見る人にとっては時代に即さない厳しい修行に思えるかもしれません。そして、そこから「こんなに厳しいB&Gって、ひょっとしてブラック企業?」なんて連想してしまうかもしれません。
でも、いま述べたように「子供たちの安全をしっかり守る」ことを徹底するためには、修行のような厳しい研修も必要です。今回の新人採用面接を通じ、あらためてB&G指導者になるための指導者養成研修がなぜ厳しいのか振り返ることができました。ブラック企業の過酷な労働は、スタッフや消費者など実に多くの人々に不幸をもたらしてしまいますが、厳しい沖縄の指導者養成研修は、海洋センター事業の安全を守る要になっているのです。
ですから、辛いこともありますが、研修の日々はけっしてブラックではなく、研修を終えて地元に戻ったB&G指導者の皆さんは、さまざまな事業に携わりながらたくさんの子供やお年寄りの明るい笑顔と接します。色に例えるなら、明るくて透き通ったブルーとグリーンといったところでしょうか・・・。
今年1月にはスキーバスが転倒して大勢の若い命が失われる事故が発生し、バス会社の管理体制が問題視されました。
しかし、世の中にはブラックどころか、とても素敵なホワイト企業もたくさんあると思います。いつか、ブルーやグリーン、ホワイトであることが当たり前になって、ブラックのような暗い色づけの職場がなくなる日が来ることを願っています。
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