【B&G職員リレートーク】放たれた矢は戻らない
職員リレートーク皆さん、こんにちは!
海洋センター・クラブ課の吉田裕哉(よしだゆうや)です。
11月に入り、東京での生活も7カ月が経過しました。
夏の暑さも過ぎ、やっと過ごしやすいと感じられる様になってきましたが・・・
先日、妻からLINEが届き、私の地元である北海道東神楽町では一時猛吹雪になったとのことでした(笑)
皆さんも季節の変わり目で風邪など引かないよう、お気を付けください。
衆院選から学ぶ言葉の「怖さ」
さて、先月22日に行われた、第48回衆議院議員選挙のことは記憶に新しいと思います。
自治体職員の皆さんは、選挙事務に従事された方も多いのではないでしょうか。私も地元の情勢が気になり、結果に注目していましたが、「自民大勝」「立憲躍進」「希望失速」などと報じたメディアが多かったように感じます。
希望の党といえば、民進党からの受け入れる者を選別する方針を示し、希望の党代表・小池百合子氏が「全員受け入れるようなことはさらさらない」「排除いたします」とインタビューで回答していたのが印象的でした。それから、メディアによる「排除の論理」といった報道とともに、「排除」という言葉のマイナスイメージが急速に広がっていったように思います。
言葉の使い方・・・あなたは「大丈夫」?
「排除」という言葉を調べてみると、「(不要の事物や障害物を)押しのけること。取り除くこと」と表されています。例えば、「人種差別を排除する」と「悪影響を排除する」「リスクを排除する」いった使い方もあり、この場合では「排除」という言葉そのものがマイナスのイメージでは捉えられないと思います。どのような言葉と一緒に使われるかによって、その言葉が持つイメージがガラッと変わってしまいます。
もう一例挙げてみます。
「大丈夫」という言葉を調べてみると、「あぶなげがなく安心できるさま。強くてしっかりしているさま。まちがいがなくて確かなさま」と定義されています。
しかし、近年ではこの意義とは異なる使い方をよく耳にします。「レシートは必要ですか?」「いえ、大丈夫です」といった不要の意味や、「試着したいのですが大丈夫ですか」「はい、大丈夫です」といった可能の意味などで使われる場面の方がが多いように感じます。私自身も気を付けていないとこのような使い方をしてしまうことが多々あり、言ってしまってから「きちんと伝わったかな・・・」と後悔してしまいます。
つまり、言葉ひとつとったとしても、その言葉と結びつく言葉によって意味や印象が変化する多角性や、立場や表現方法によって捉えられ方が変化する多面性があるということです。これは、言葉の「怖さ」を表したほんの一例にすぎないと思います。
もちろん会話においては言葉尻だけではなく、どのような表情で発言するか、どのようなイントネーションで話すかなど、さまざまな要件が組み合わさってその意図が相手へ伝わるものですが、誰かと接するうえで言葉の「使い方」「捉われ方」に気を付けることは当たり前だと思います。多くの住民と接する自治体職員として、特に、感受性が豊かな子供たちと接する機会が多い海洋センター担当者としては、常に気を付けなければならないと考えています。
たった1年間だけですが、この東京での生活を「ただ楽しかった」ということで終わらせるのではなく、一つの物事を多面的・多角的に考えることができるよう見識を広げたいと思います。