2024.03.05 UP 障害者スポーツ推進プロジェクト 「B&Gインクルーシブフェスタin周防大島」を開催(山口県周防大島町)
2月9日、山口県周防大島町立大島中学校体育館で、「B&Gインクルーシブフェスタin周防大島」が開催された。
これは、スポーツ庁の「障害者スポーツ推進プロジェクト」の受託事業として実施するもので、障がいの有無に関わらず、障がい者と健常者がともにスポーツを楽しむことで、障がいへの理解を図ることを目的に実施。フェスタには、近隣の就労継続支援B型事業所「さつき園」に通う障がい者の方30名と周防大島町立大島中学校(1・2年生)生徒31名、同町立明新小学校(5・6年生)32名ほか、学校教諭等も含め132名が参加。
この障がい者の方と地域の小・中学生のスポーツを通じた交流会は、今回初めて開催したもので、小・中学校の「総合型学習」の授業の一環として実施。障がい者と小学生・中学生が7~8名で混合チームを組み、「3x3(スリー・エックス・スリー)」と「ボッチャ」「モルック」を交流試合形式で楽しんだ。
今回参加している「さつき園」の方は、障がいのある方に定期的にスポーツ機会を提供することを目的に、周防大島町B&G海洋センターで毎月2回程度「3x3」やパラスポーツなどに取り組んでおり、今日はその成果を発揮する場でもあった。
開会式では、周防大島町の岡村副町長から「インクルーシブとは、みんな一緒にという意味である。障害のある方もない方も一緒に楽しんでもらいたい」と挨拶があった。
続けてB&G財団常務理事の朝日田が「スポーツは「観る・する」以外にも「支える」という関わり方もある。スタッフはまさに支えてくれている方たちだ。皆さんも他のスポーツの楽しみ方も感じて欲しい」と挨拶した。
また講師として、「3x3」の元日本代表の鈴木慶太選手ほか、(公財)日本バスケットボール協会、山口県FID(知的障害者)バスケットボール連盟、山口県パラスポーツ指導者協議会の方など、様々な方が応援にかけつけてくれた。
中学生がリードしながら小、中、さつき園の合同チームで交流試合を楽しむ
開会式後は早速、3x3、ボッチャ、モルックに分かれ、ローテーションで交流試合を楽しんだ。
鈴木講師らによる3x3では、バスケットボールに慣れるところから始めた後、チーム対抗の交流試合を行った。障がい者の方や小学生・中学生など、多様な方が一緒にプレーする場合は、全ての人が楽しめるよう、参加者に併せた独自ルールなどを作って実施するのがポイントだ。
ボッチャ、モルックは、小・中学生ともに出前授業による事前学習でルール等を学び、今日に備えてきた。
休憩時間には、鈴木選手と子どもたちがホンキのバスケ試合。大島中学校には、バスケットボール部が無いため、鈴木選手のボールさばきに子どもたちは興味深々。鈴木選手VS子どもたちに、大きな声援があがった。
参加者感想
参加した児童・生徒からは、
「さつき園の方と協力して試合とかをしましたが、ボッチャの時はナイスプレイを決めるとハイタッチしてくれて嬉しかったし、『ありがとう』とも言われて嬉しかった」「最初は自分から声を掛けることができなかったが、色々なパラスポーツをやっていくうちに話せたり、声をたくさんかけられるようになったので良い交流だった。さつき園の方からも声をかけてくれたのでより楽しかった」との感想が聞かれた。
また大島中学校の校長先生は、「日頃おとなしい生徒が今日は生き生きとしていた。『障がい者の皆さんにも優しく接していた』と、さつき園の職員からも感謝の言葉をいただいた」と話してくれた。
そしてさつき園の園長からは「さつき園に戻った後、何人もの利用者さんが、「楽しかったよ」「またやりたいね」と言われていました。貴重な機会をいただき、本当に感謝しています」との感想をもらった。
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