2023.02.08 UP 障害者スポーツ推進プロジェクト B&Gスポ・レク倶楽部 「インクルーシブフェス ~ブラインドサッカー®体験会~」を開催(静岡県御前崎市)

スポーツ庁 - 文部科学省

1月28日、御前崎市B&G海洋センター体育館で、「B&Gインクルーシブフェス ~ブラインドサッカー®体験会~」を開催。放課後デイサービス等に通う市内外の障がい児27名、地域の子どもたち31名、その他福祉施設職員や保護者等総勢101名が参加しました。
 この事業は、スポーツ庁「障害者スポーツ推進プロジェクト」受託事業の「B&Gスポ・レク倶楽部」の一環として実施。障がい者と健常者が一緒にスポーツ活動することを通じて、障がいについて考え理解を深める機会を提供とするとともに、共生社会の実現に向けた取り組みとして実施しました。

御前崎市鴨川副市長 開会挨拶

御前崎市鴨川副市長 開会挨拶

開会式では、御前崎市鴨川朗副市長が「市民からも御前崎市のインクルーシブに向けた取り組みについて問われたことがあるが、今回はその第1歩となった」とご挨拶されました。
 続いて、静岡県浜松市出身のブラインドサッカー選手 辻一幸さん(ソイエ葛飾所属)と日本ブラインドサッカー協会所属でファシリテーターの上谷さんを講師に、ブラインドサッカーのデモンストレーションを行いました。
 ブラインドサッカーとは、転がると音が鳴るボールの“音”と、周りの“声”を頼りに行う5人制のサッカーです。パラリンピックの正式種目で、ゴールキーパー以外は全盲の選手がプレーします。参加者は、辻選手が“音”と“声だけを頼りに正確なパスを出すことに驚いていました。

  • ブラインドサッカー 辻一幸選手

    ブラインドサッカー 辻一幸選手

  • 辻選手のデモンストレーション

    辻選手のデモンストレーション

続いて、参加者は障がい者と健常者の混合チームを組み、ブラインドウォークを行いました。一人がアイマスクを着用し視覚が遮られた状態で、相棒のガイド役が手を叩く“音”と“声”を頼りに歩くので、二人のコミュニケーションが大切です。ブラインドウォークに慣れてきたら、少しずつ歩く距離を伸ばしていきました。次のステップでは、ガイド役の掛け声を頼りにシュートチャレンジを行い、ブラインドサッカーの一端を体験しました。

  • アイマスクを着け、音と声を頼りに歩きます

    アイマスクを着け、音と声を頼りに歩きます

  • 車いすの参加者は、手を使ってボール投げに挑戦

    車いすの参加者は、手を使ってボール投げに挑戦

体験会の最後は、チーム対抗戦で「的当てゲーム大会」を実施。アイマスクを着けて的を狙ってボールを蹴るキッカーに、チームメイトは「いかに正確な情報を伝えるか」を考えながら指示を送り、得点を競いました。障がい児と健常児が一緒の混合チームとしたことで、一つの目標に向かって障壁(バリア)を感じることなく自然に力を合わせ、みんなで取り組む姿が見られました。

  • チーム対抗戦に向けた作戦会議

    チーム対抗戦に向けた作戦会議

  • チーム対抗戦「的当てゲーム大会」

    チーム対抗戦「的当てゲーム大会」

辻選手から、MVP賞にブラインドサッカーボールを贈呈

辻選手から、MVP賞にブラインドサッカーボールを贈呈

静岡県はサッカーが盛んな地域であり、サッカーのスポーツ少年団メンバーも多く参加してくれました。普段のサッカーとは異なるブラインドサッカーに「難しい…」と言いながら、「視覚に障がいがあってもサッカーができる。自分たちと同じサッカー仲間なんだ」と感じたそうです。
 このほか参加者から「ブラインドサッカーは周りが見えないので声や音の大切さを感じた」、「目の見えない人の気持ちが分かった」、「障がい者だけでなく困っている人への声掛けの工夫や、人助けをする気持ちにつながる体験会だった」などの感想を伺いました。

集合写真

誰もがスポーツに親しむ「B&Gスポ・レク倶楽部」の活動を今後もお伝えします。

「B&Gスポ・レク倶楽部」は、障がい者が通年で継続的に多様なスポーツやレクリエーションを楽しめる環境を海洋センターに整えることにより、障がい者のスポーツ実施率向上とスポーツライフを豊かにすることを目的に、スポーツ庁「障害者スポーツ推進プロジェクト」の委託事業として実施するものです。

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