2025.03.24 UP 2024年度 自然体験活動を通じた郷土教育 モデル事業(香川県B&G財団連絡協議会)
B&G全国指導者会の2023年度~2025年度活動目標「自然体験活動を通じた郷土教育の実施」を掲げ、“子どもたちが「地域を知り」「地域を好きになり」「地域を誇りに思う」ことに繋がる「自然体験活動」+「郷土教育」を推進している。
2024年度は日本各地の地域特性を生かした「普及モデル」の位置づけとなる活動プログラムを実施するため、「自然体験活動を通じた郷土教育の推進に係るモデル事業」として、全国5ヵ所で実施した。
2024年度モデル実施一覧
No. | 実施先 |
---|---|
1 | 北海道B&G地域海洋センター連絡協議会 |
2 | B&G財団地域海洋センター栃木県連絡協議会 |
3 | 愛知県B&G財団地域海洋センター連絡協議会 |
4 | 香川県B&G財団連絡協議会 |
5 | 大分県B&G財団地域海洋センター連絡協議会 |
モデル事業(報告)
今回は、香川県B&G財団連絡協議会が実践した事例を紹介する。
■実施概要
・日時:2024年11月10日(日)
・場所:小豆島ふるさと村
・参加者:県内小中学生12人
・指導者:池田海洋クラブ、小豆島町内海海洋センター、高松市国分寺海洋センター、三木町海洋センター、さぬき市津田・寒川海洋センター、綾川町綾上海洋センター 計8人
・活動内容:
〇シーカヤック魚釣り(海釣り体験)
小豆島で釣れる魚や危険な魚をレクチャーした後、シーカヤックに乗って釣りを体験。
〇そうめん流し
江戸時代に奈良県三輪地方の三輪そうめんづくりの技術を小豆島島民が持ち帰り、島民が独自に応用して、今の小豆島そうめんの発展につながっていることを学んだ。
〇魚教室(津本式調理法、季節の釣れる魚の種類、調理・試食)
四季を通じて釣れる魚の種類や釣り方を教えてもらい、調理では津本式という方法で魚の血を抜いて鮮度を保つ調理方法を学んだ。
担当者(所感)
香川県池田海洋クラブ 佐倉 亮 指導員(2015年度 AD17回)
小学6年生・中学生を対象に実施。子どもたちの半数以上が初心者で釣りの経験はほとんどなく、釣り方をレクチャーから始めた。その後、シーカヤックに乗り、餌はエビ・いかなご・ゴカイを使い、釣りを体験した。この時期は、スズキ・ハマチ・サワラ・ヒラメ・マゴチが釣れる。今回、46センチものツバスを釣った子どもがいた。
昼食はそうめん流し。特産の小豆島そうめんは、江戸時代に奈良県三輪地方のそうめんづくりの技術を持ち帰り、島民が応用して作り出したもの。「島外の物を取り込み、それを地元で独自に応用していく力」が小豆島の島民性であることを教えてもらった。
午後からは魚教室。四季折々の魚の種類を知るとともに、津本式という魚の血を抜いて新鮮さを保つ調理方法を実演してもらった。魚釣り、魚を捌くところを見るのも初めてという子どもが多く、興味津々な様子だった。
「またやってみたい」「来年もやるの?」「魚が苦手だったけど、今日は美味しかった」と子どもたちからたくさんの喜ぶ声を聴くことができた。
自然体験活動を通じた郷土教育事業
本事業は地域の自然環境を活かし、水辺や夏季にこだわることなく、様々なフィールドでの自然体験活動の実施にあわせて、地元の歴史や文化、産業等の理解を深める活動を加えることで、自然体験活動と郷土教育を一体的に推進することを目的としている。