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2025.03.31 UP 2024年度 自然体験活動を通じた郷土教育 モデル事業レポート②(愛知県B&G財団地域海洋センター連絡協議会)

日本財団助成事業

B&G全国指導者会の2023年度~2025年度活動目標「自然体験活動を通じた郷土教育の実施」を掲げ、“子どもたちが「地域を知り」「地域を好きになり」「地域を誇りに思う」ことに繋がる「自然体験活動」+「郷土の学び」を推進している。
 2024年度は日本各地の地域特性で活用可能な「普及モデル」の位置づけとなる活動プログラムを実施するため、「自然体験活動を通じた郷土教育の推進に係るモデル事業」を全国5ヵ所で実施した。

2024年度モデル実施一覧

No. 実施先
1 北海道B&G地域海洋センター連絡協議会
2 B&G財団地域海洋センター栃木県連絡協議会
3 愛知県B&G財団地域海洋センター連絡協議会
4 香川県B&G財団連絡協議会
5 大分県B&G財団地域海洋センター連絡協議会

モデル事業報告

今回は、愛知県B&G財団地域海洋センター連絡協議会が実践した事例を紹介する。

■実施概要

日程 2024年8月24日(土)
場所 愛知県新城市 湿原の森
参加者 小学3年生から中学2年生 16名
目的 写真や虫取り網を使ってビオトープ内の動植物等を観察することで、郷土の自然に興味を持つ機会を提供する。同時に海洋性レクリエーションと密接に関わる水辺の環境保全、海洋ごみに関する知識、意識の向上を図る。
加えて、ゲーム性のあるグループ別行動を通して、他市町の参加者同士を交流させることで、社会性やコミュニケーション能力の向上を図る。
概要 一定の時間内に参加者がチェキ(直ぐに現像できる写真)を使用し、グループに分かれてビンゴボードに書かれた生物や植物を写真で撮影する。撮影した生物や植物を図鑑で調べ、グループごとに撮影した動植物について発表する。
指導者 清須市春日海洋センター、豊川市小坂井海洋センター、新城市作手海洋センター、西尾市一色海洋センター、東栄町海洋センター 計14人

*クリックするとPDFが開きます

湿原の森に集合し、参加者にビンゴボードやビオトープ内の環境を説明

子どもたちは自然を散策しながら、チェキで写真を撮っていきました

最後に、各グループの見つけた生物や写真を発表し、互いの学びを共有しました

担当者所感

愛知県東栄町海洋センター 石原 和季 指導員(2019年度 CE3回)
 今回初めての試みであったが、愛知県連絡協議会の担当者の協力を得て、実行することができた。フィールドがとても素晴らしく、実際に見て触れる経験を通して、子どもたちの主体的な学びにつながった。
 また、時間制限や誰が一番多く見つけられるかなど、ゲーム性を取り入れたことで、子どもたちの反応も良かったと感じた。

愛知県新城市作手海洋センター 渡邊 裕亮 指導員(2019年度 CE3回)
愛知県清須市春日海洋センター 吉山 剛 指導員(2023年度 CE7回)

 プログラムを検討していく上で、子どもたちが自然と直接触れ合い、楽しみながら活動に向かうことが大切だと考えた。また、他市町の子どもたちがグループを構成し活動を行うため、初対面同士が打ち解けやすい内容を検討し、活動を決定した。
 今回は「湿原」という、日々変化していく生態系をフィールドにした活動だったため、イベント当日に観察できる生き物について、直前まで現地調査を行った。 子どもたちの反応がとても良く、すぐに自らビンゴカードに記載してある虫や植物を探す姿を見ることができた。普段は自然に親しむ機会があまりない子どもたちが多かったため、今回のプログラムを通じて、「自然体験活動を通じた郷土教育事業」の有用性をしっかり確認することができた。

自然体験活動を通じた郷土教育事業
本事業は地域の自然環境を活かし、水辺や夏季にこだわることなく、様々なフィールドでの自然体験活動の実施にあわせて、地元の歴史や文化、産業等の理解を深める活動を加えることで、自然体験活動と郷土教育を一体的に推進することを目的としている。

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