【B&G職員リレートーク】地域で子供を育てる


皆さんこんにちは。海洋センター・クラブ課の鈴木です。

 

先日、気になるニュースを読みました。

見出しは“高齢者のクレームで公園から子供が消える「歪な環境問題」への危惧”。

内容は、緊急事態宣言の発出時、公園の遊具に「子供の声がうるさい、近隣住民が迷惑している」といった内容の張り紙が自治会の名前で貼られていたとのことです。

過去に「小学校の運動会が騒音だと学校に苦情」、「保育園の建設に反対する近隣住民」といった報道も目にしたことがあるため、子供の声を不快に感じる方は少なからずいるのでしょう。その苦情を出す人も、子供の頃は保育園や幼稚園等に通い、外で遊びまわって育ったのではないかと思うと残念でなりません。

 

少子化や核家族化、単身世帯の増加により、子供と接する機会が少ない大人が増え、普段聞き慣れない子供の声を不快に感じてしまうことが要因の1つとして考えられると記事にありましたが、それでも今回の報道のように、大人の不満によって同じ地域に住む子供たちの活動の場が制限されてしまうというのは一方的ではないかと思います。

近隣住民が子供を見守り育てていくような地域社会が理想的だと思いますが、こういった報道を見ると、その実現は少し難しいように感じてしまいます。

 

子供たちが遊ぶ公園遊具

子供たちが遊ぶ公園遊具

 

しかし、全国には地域で子供を見守り育てていく活動を行っている組織があります。

「B&G海洋クラブ(以下:海洋クラブ)」です。

海洋クラブは、海や川、湖・池などでのマリンスポーツ活動、環境学習、環境保全活動などの自然体験を通して、地域の子どもたちの健全育成、地域貢献活動を行う組織です。

 

カヌーで湖をツーリングする活動

カヌーで湖をツーリングする活動

 

環境保全の一環として清掃活動も行います

環境保全の一環として清掃活動も行います

 

その数は年々増加しており、現在では全国で293か所。年間で延べ25万人が海洋クラブで活動しています。

そして、その活動を支えるのは「水辺や自然を通じて地域の子供たちの健全育成を図ろう」という気持ちを持った地域の大人たち。参加する子供たちの保護者も活動を支えており、まさに海洋クラブは地域で子供たちを育てている組織だと私は思います。

このような組織がさらに増えることで、地域の子供たちと接する大人が増え、地域で子供を見守り育てる地域社会が作れるのではないでしょうか。

 

もし、既に上記のような活動している、または新たに活動をはじめる組織・団体がありましたら、是非B&G財団までご連絡ください。活動器材配備や活動支援をする「新規海洋クラブ登録制度」がございます。

 

 

詳しくは、下記をご覧ください。

■URL:https://www.bgf.or.jp/club/index.html

 

 

地域で子供を育てる環境を皆さんと一緒に作っていけたら幸いです。

 

 


地方創生部 防災推進課 鈴木 慶

3 コメント

  1. 浜田市三隅B&G海洋センター 阿瀬川 より:

    鈴木慶さん、お世話になっております。先日はありがとうございました。子どもたちのストレスを発散する場所を大人が止めているみたいですね!赤ちゃんは、泣くのが仕事、子どもたちは、遊びながら学ぶ事が多い時代です。自分が指導する海洋クラブは海で遊ぶ事を基本としており、それから指導者が学ぶことも多々あります。あれはダメこれはダメ。ダメダメ。地域の子どもたちの成長を伸ばす事が我々全国のB&G指導員の役目だとも思います。しかし、どうしても一つだけダメな物があります。現在と過去が違いすぎます!笑。引き続き宜しくお願い致します。

  2. 西日本アドバイザー 金久 博 より:

    ご無沙汰です。お元気でしょうか。 全国各地で人口減少が取り上げられ、地方の自治体においてもあるいは都市圏域に隣接する地域の一部でも年々子供の人数は減少しているのではと思います。日本の地域社会を支えているのは、地域住民であると考えますが、現代は、その地域に住む人たちが地域外からの流入、地域内から流出するなどのスピードも速く、昔ながらの地域の組織形態は薄らいでいるのが現状ではと思います。当然その地域に住んで学校に通う子供たち、さらに乳幼児の子育てをしている方々、鈴木さんが言われるように、単身で会社勤めの社会人、高齢者のみでの世帯、高校生や大学生など住民構成状態は多様ではないでしょうか。そのうえに、個々の勤務形態も異なり、加えてコロナ禍で在宅勤務とかも。このような中、乳幼児の子育ての場、子供たちの屋外での遊びの場として、設置されている児童公園的施設は、こどもから高齢者までが年間を通じて使用されるべき施設ですね。ブログのような地元住民が自己のために、一方的な制限をすることは、地域住民の総意でなければいかがなものかと考えます。 その地域で子育てをしている家族などがあっても、張り紙などをして制限した方々や苦情を言う方々へ話をするなどの行動は、してもしかたない。トラブルに巻き込まれるなどの意識も働いて、その公園から去っているのではと。そして、他の地域の公園施設や大きな公園施設へ出かけていくかも。子供たちにとっては、何故の世界ですね。このようなことは、そもそもこの公園施設が何のために設置されているのかから問われるものでしょう。きっと。残念なことです。 地域といっても全国にはいろいろな地域が存在するでしょうね。住宅団地地域、漁村、農山村、商店街、官公庁地域、工場地域、人口密集地域、高齢者が多く住む地域、学校周辺地域、B&G海洋センターがある地域など多種多様ですね。いずれにしても、地域では、特に地方行政自治体などでは、その自治体の中でさらに小さな単位での地域において、災害時の住民組織「自主防災会」などを組織して、地域住民は自助・共助、そして公助の考え方で地域住民を見守り、協力して助ける。一例を申し上げましたが、このような組織があります。このような考えにある人たちは、子供たちの学びなどに苦情を言わないかもしれませんね。ただ、睡眠妨害やTV・ラジオの音声が聞こえないなどとは少し違いますが。 ところで、B&G財団が提供する海洋センターを中心とした屋内外の活動の場・さまざまなプログラムの提供によって、子供たちや子育てのご家族の成長をサポートすることは、地元の公園が利用できないとは異なると考えますが、年間を通して、活動とふれあい交流の機会をつくり、全国の子供たちが地域内外を超えて健康に成長していることに、大いなる期待を寄せることができますね。その意味で鈴木さんが進める海洋クラブ活動や他に進める第三の居場所づくり、B&G塾、などのほか、体育館やプールでの各種教室の提供も子供から大人までの健康づくりに大いに役立っていると思います。これからも、海洋クラブが全国に拡大するよう、活動の充実がされますよう願っています。 活動する海洋センターの海洋クラブへ。 また、お会いする機会がありました際には、楽しくお話をお聞かせいただきたいと思います。

  3. 鈴木 より:

    阿瀬川様 コメントありがとうございます。 私たちも子供から学ぶこと、多いですよね。 子供に対しては「ダメ」の精神より「やってみなはれ」の精神で接していきたいものです。 現場で海レク指導に携わる指導者の皆さんには敬意しかありません。引き続き宜しくお願いします。 金久さん コメントありがとうございます。 確かに地域の形態も変わってきているようですね。 子供から高齢者、単身世帯や子育て世帯など、多様な意見がある中で自治体職員の皆様も大変な想いをされていると思います。 地域内外の交流の一助として、これからも海洋クラブ等の拡大に努めてまいります。 今後ともご指導いただけますと幸いです。 引き続き、宜しくお願いします。

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