【B&G職員リレートーク】2020は五輪以外にも重要な年
職員リレートーク皆さんこんにちは。企画課の遠藤です。
暖冬で雪不足により春先から夏に向けての水不足が心配されていますが、皆さんの地域では如何でしょうか。
さて、“今年は何の年?”と聞けば、多くの方が“東京オリンピック・パラリンピック・イヤー”と答えるのではないでしょうか。国立競技場をはじめ各施設が続々と完成していますので、それは当然の答えだと思います。
実はもう1つ、日本に在住している全ての国民や外国の方にも関わる大きなことがあります。今年は“国勢調査(こくせいちょうさ)”の年です。
国勢調査は統計法に基づき5年ごとかつ西暦が5の倍数の10月1日午前零時現在の状況について調査を実施します。1920年(大正9年)に第1回目が行われ、総務大臣が国勢統計を作成するために「日本に居住している全ての人及び世帯」を対象として、国の最も重要かつ基本的な統計調査として実施されます。第1回目から100年の時を経て、元号も大正昭和、令和へと時代が移り変わり、今年が第21回目となります。そうです、オリパラが4年に1回ならば国勢調査は5年に1回で、2000年シドニー大会以来20年ぶりにオリパライヤーと重なりました。
B&G指導員や海洋センター勤務の皆さんは、調査員という立場で実際に担当する区域の各家庭を回ったことがあるのではないでしょうか。私の両親も元気なときは、それぞれ別の年度で調査員を担ったことがあり、2人とも「ここのお宅は不在が多くて調査票が回収できない」とよく言っていました。今年も調査員となる方には、本当に頭が下がります。
2017年に発売された河合雅司さんの著書「未来の年表」という本をご存知でしょうか。(既に「未来の年表2」も発売中)そこには“人口減少カレンダー”が掲載されており、2025年には「東京都の人口が1398万人でピークを迎える」、そして5年後の2030年には「団塊世代の高齢化で東京郊外にもゴーストタウンが広がる」と記載されています。
どこの地域でも人口減少は叫ばれており、今年1月末のニュースでは3大都市圏でも東京だけが約15万人の転入超過と出ていましたが、その東京を含め国内の他都市でも人口減少は避けられません。しかし、そういう状況においても、新たな地域の創生に向けて、“未来を担う子供たちのために”頑張っている皆さんがいる限り、日本の未来は明るいと私は信じています。
今年は、オリンピックイヤーではありますが、干支で言えば「ねずみ」年。干支の始まりの年で、何事も改めて新たな時代がスタートしていくと考える人もいます。国の国勢調査も行われますが全国の各地域では人口減少、少子高齢化、核家族の進行などから、生活の単位(家庭)が少人数化し、過疎化が進む地域では空き家も多くなりつつあり、また、高齢者単身世帯やひきこもりをはじめ、8050問題と言われる80代の親と50代の子の親子関係における生活や介護なども大きな社会問題であると考えられています。国の人口推計で2040年には、さらに人口減少が進み、地方の自治体が維持できなくなるなどの意見もあり、地方の自治体は、移住・定住施策をあの手この手で進めながら、地域資源をつなぐ取組とか地域の魅力を発信して交流人口や定住人口を呼び込むことを実施していると思います。このようななか、全国の海洋センター所在地自治体は、BG財団が打ち出す海洋センター活動にさまざまな付加価値をつけながら、その施設を核とした地域づくりを始めている自治体もあります。今後新たな地域の創生に向けては、人口増加を目指す一方で、過疎を逆手にとり過疎を生かす、地域の魅力を常に発信する、例えば、ふるさと納税返礼品のように競争するのではありませんが、子育てや健康づくり、ひとづくりなどに斬新なアイデアをもって、小さくても魅力いっぱいの取組が、次の時代の姿を創っていく一つなのかも知れません。その実践者はまさに、自治体の長であり、教育関係者、さまざまな経営者や指導者でもあります。地域住民が健康で笑顔いっぱいの地域こそ、人口が増えるのではないでしょうか。言い過ぎかもしれませんが。 2020年は検討・協議・そして将来に向かって企画、試行していく時期かも、若い世代が関心を持って意見を持ち寄り自分のこととして考えていく時代が来たのでしょう。 今は2月、世の中では某ウィルスにより緊張した生活となっていると思います。多様な集団活動や事業実施も慎重に考える雰囲気があります。早く安心できるよう対策をお願いしたいものです。 また、お会いできます事を楽しみにしています。