【B&G職員リレートーク】セルフレスキューと助け合い
職員リレートークB&G財団 事業部 岡田聖一
4月14日に発生し、 今もなお余震が続く「平成28年熊本地震」は、熊本、大分両県に大きな被害をもたらし、たくさんの被災者の方々が不自由な避難生活を送っています。
犠牲者にお悔やみを申しあげますとともに、被災した皆さまにお見舞い申しあげます。
地震発生後、自治体・消防・警察・自衛隊の皆さんと共に、ボランティア・NPO・企業などの方々も素早い対応をされています。B&G海洋センター・B&G海洋クラブ、そしてB&G事業にご協力いただく市民団体の方々も、様々な救援活動に励んでいます。
B&G宇部海洋クラブ代表の岡村清二さんが山口大学と共同開発した災害支援ハウス。トラックに積んですぐに移動できる長所があります。今回の震災では熊本県植木町に設置され、全国からやってくる災害ボランティアの宿舎に利用されています
できることから始めたいセルフレスキューの備え
大きな地震が発生した直後は、交通・輸送の途絶から支援の手が届かず、被災地・被災者は自身の力で災害に対処することを余儀なくされます。そのため、阪神淡路大震災以来の教訓として、多くの家庭がセルフレスキューの考えのもと、様々な防災の備えを進めてきたことと思います。
私も、周囲に倒壊物のない庭隅に、眼鏡・ナイフ・手袋・三角巾などを入れたプラスチック容器を埋め、外物置にはカケヤ・バール・油圧ジャッキなどの救助器材、キャンプ用品を揃え、車のガソリンは残量が半分になると給油するようにしています。
しかし、先日、屋内の備蓄品をチェックしたところ、食料は大量にありましたが、お水のストックはいつの間にかお茶やジュースに入れ替わり、災害時には「お茶でご飯を炊く」状態であることがわかりました。
皆さんも自身の備えをチェックしてみてださい。
完全な対策はムリでも、できることから始めましょう!
自分のためでもある被災者支援
海難から生還した人の漂流記を読むと、「運」のほかに「希望を失わず生きる気力・執念」を持ち続けることが最も大切であると記されています。漂流中、生きるために色々なトライを繰り返し、何度も失敗しながらやっと成功したアイデアが生命をつなぎ、たった1本のロープが生死を分けることもあるようです。
ですから、災害時においても、ちょっとした防災用品が命を救うことになるかもしれません。そして、自身の力で最初の危機を脱した後に、頼りになるのが「人と人の助け合い」だと思っています。ご近所さん、友人はもとより、日本人、世界の人々と助け合うことが大切です。また、そんな人の輪を思えば、「支援は被災者だけでなく自分のため」でもあると考えることができるようになります。
阪神淡路大震災では人情の関西人が、中越地震では頼まれれば断らない新潟人が、東日本大震災では義理堅い東北人・筋目を通す北関東人が、「助け合い」を実感したのではないでしょうか。今回の熊本地震の救援を少しでもお手伝いして、1日も早く災害前の暮らしを取り戻してもらうことが、自身に起こるかもしれない次の災害への備えになっていくことと思います。
B&G財団も、熊本地震の救援活動・募金活動を始めました。
引き続き、皆様のご協力をお願いします。
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