【B&G職員リレートーク】 ~風しんをきっかけに、両親への感謝~
職員リレートーク4月に経理課から海洋センター・クラブ課に異動した鈴木昭正です。
私事ですが、10月に子供が生まれる予定です。
そのような立場になって、初めて知ったことがあります。
国立感染症研究所によると、妊娠20週までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、生まれてくる赤ちゃんに先天性風しん症候群を発症する可能性があるというのです。その症状としては、心臓の奇形や難聴、白内障などがあげられます。赤ちゃんにとって、風しんはとても怖いものなのです。
1本の予防接種が、生まれてくる命を救う
話はそこで終わりません。風しんは、妊婦だけが注意していれば済む病気ではないからです。2013年に風しんが大流行したときの患者数は年間14,357人を数え、患者の中心は20代~40代の男性だったのです。風しんの予防にはワクチン接種が効きますが、日本の状況を見ると1979年4月2日~1990年4月1日生まれの男女と1979年4月1日以前生まれの男性は、ワクチン接種をしていない可能性があります。
私もこの期間に該当する生まれなので検査したところ、過去に予防接種を受けており、まだ十分な抗体があることがわかってホッとしました。2013年以降、妊娠を希望する女性やそのパートナーに対して、風しんの抗体検査や予防接種の費用の一部または全額を助成する自治体が多くなってきており、厚生労働省は2020年度までに風しんを排除する目標を掲げています。
社会全体で予防に取り組もう
もっとも、この目標を達成するためには、妊娠を希望する女性やそのパートナーへの予防接種費用の助成だけで十分なのでしょうか。2013年の大流行のとき、多くは職場での感染だったと言われています。職場で感染すると社内や取引先の人たちにうつす可能性があり、通勤途中で不特定多数の人にうつしてしまう恐れもあります。
つまり、風しんは社会全体で予防に取り組むべきであり、企業が積極的に雇用者に対して風しんの怖さを伝え、抗体検査・予防接種の費用を負担するなどしていかなければ、ふたたび大流行するときがくると懸念されています。ワクチン接種をしてない可能性のある世代の人たちはもちろんのこと、過去に接種したことのある人でも、ぜひ一度、抗体検査をしていただきたいと思います。
親への感謝、わが子への期待
私は、風しんをきっかけに妊娠や出産について知らなかったことにいろいろ触れることができました。そのおかげもあって、いまは日毎に親になる実感が高まっていますが、私の両親も私が生まれる前から病気に注意を払ってくれていたはずです。そのことを思うと、改めて両親に対して感謝の気持ちを感じるようになりました。
蛇足ですが、先週6月19日の日曜日は「父の日」だったので、感謝の気持ちを込めつつ、父親の好物の「牛タン」を贈りました。皆さんは「父の日」をどのように過ごしたのでしょうか? 先日には「2015年度の出生率が1.46へ上昇」というニュースが配信されましたが、親を大切にしながら少しずつでもわが国の子供の数を増やしていきたいものだと思います。
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