【B&G職員リレートーク】400年のタイムトリップ!都会の運河カヌー
職員リレートーク記憶に残る原体験
海洋センター・クラブ課の鈴木です。
“みなさんは記憶に残る原体験はありますか?”
私が小学校低学年のとき、親元を離れて2泊2日のキャンプに行き、自分たちで作る夕食の時間に、それまで嫌いで食べられなかったトマトを、初めて食べることができたのを鮮明に覚えています。
なぜ、ずっと覚えているのでしょうか。
分析してみると、キャンプといういつもとまったく違う環境、初めての仲間に囲まれ、ちょっとの勇気が背中を押してくれたおかげで、自分がいままでできなかったことがひとつ達成できました。
それは、小学生の私にとっては、心に残る大きな事件だったのです。
江戸の運河が今も生きている
ところで、一生の記憶に残るような原体験は何も山の中のキャンプだけで起こるものではありません。
実は東京にもそんな自然体験スポットがあるんです!
古くは江戸時代から長い時間をかけて築かれてきた豊かな水運の名残である運河が、今でも身近にあります。
江東区にある小名木川は1590年頃、徳川家康が江戸に入城した際、塩などの重要な物資を早く運搬するために、小名木四郎兵衛に命じて開削させたと言われ、その後江戸の発展に大きく貢献しました。別名「塩の道」と呼ばれています。
このように、江戸時代の公共事業として誕生した運河は、灌漑や洪水対策、水源の確保や交通路、物流のインフラとして整備され、利活用されてきました。
しかし、ベイエリアの特に江東区などでは、国内外から来る多くの観光客などの目に触れているにも関わらず、運河を活用した体験、その面白さ、魅力、歴史があまり伝わっていないように感じます。
400年前から残されてきた希少な価値あるインフラをフィールドにして、東京の魅力を発見してもらうため、私たちB&G財団職員は、新たな企画に挑戦をすることにしました。
コンクリートジャングルでのカヌーツーリング
そんな企画として、私たちは9月15日(土曜日)小名木川と交差する旧中川の運河でコンクリートジャングルを巡るカヌーツーリングに向けた練習会を行いました。朝から雨が降りしきる中、参加者は初めてのカヌーを楽しみました。
前日から10月中旬の気温と予想され、多数の欠席も想定されましたが、実際には13名全員が練習会に参加し、モチベーションの高さに驚かされました。
参加者からはこんな声がありました。
・身近な運河でこんな体験ができるとは思っていなかった。
・ツーリング当日が楽しみで待ちきれない。それまでイメージトレーニングをしておきます!
9月22日にも練習会を行い、10月13日には参加者全員でコンクリートジャングルを巡るカヌーツーリングを行います。
400年の時を超えた運河で、参加者に一生の記憶に残る体験を届けたい。それが私たちの想いです。
そして、この想いを次の世代である多くの子供たちに拡げてゆくきっかけとなることを願っています。