【B&G職員リレートーク】話題のベストセラーから学ぶ体験の大切さ


事業部海洋センタークラブ課の美濃越です。

2018年もスタートして早1ヵ月です。そんなあっという間の月日の中で、1年間に読める本の数も限られてくると思いますが、皆さんは今年の「はじめの一冊」は何を読まれましたか?

 

私は、まだまだ話題が続く「君たちはどう生きるか」(岩波文庫)から今年の読書をスタートしました。やっぱり、年の初めは、前向きでやる気が湧く本を読みたくなります。

 

 

メールではなく、ノートだから伝えられること

 

現在、どこの本屋に行っても、強烈な目力の表紙の漫画版と共に並んでいるこの本は、皆さまご存知のように、1937年に吉野源三郎氏によって書かれたもので、中学生のコペル君が体験や観察した話と、その話を聞いた叔父さんがノートで答えるという形で進んでいきます。

 

様々な事件が起きて、悩んだり迷ったりするコペル君に、優しくも厳しく美しい「文字」を連ねていく叔父さん。こんな相談相手の「叔父さん」がいたらいいな~と思わずにはいられません。

 

 

体験から考えることの大切さ

 

何か分からないことがあれば、すぐにインターネットで調べれば答えが分かると思ってしまいがちな現代。私自身、調べものがあると、自分で考える前についつい検索に頼りがちです。主人公が悩んだ友達との関係も、「友達と仲直りする方法」でインターネットを検索すると1,410,000 件もヒットしました。

 

 

そんなネット社会の現代において、この本を読み終わって改めて感じたことは、体験すること、体験から考えることの大切さです。叔父さんは友人との関り方を考えるコペル君に対し、「常に自分の体験の中で正直に考えてゆけ」とノートに書いていますが、体験をすること、体験を通して自分で考えることが大切であるということを、伝えてくれている気がします。

 

そして、この本がこんなにも支持されるのは、コペル君や叔父さん、お母さんの体験に自分を重ね、考えることができるからではないでしょうか。

 

子供達が感じたことを大切にしたい

 

B&G財団でも、海や山での自然体験や大災害時を想定した避難所体験など様々な体験を子供たちに提供し、「自分の命を自分で守る大切さ」を伝えています。学びを深めるためにも、体験で終わりにするのではなく、叔父さんがコペル君の感じたことや考えを大切にしたように、子供達と共に悩み、生き方を考える土台となるような事業を実施していきたいです。

 

 

 


地方創生部 子ども支援課 美濃越 香織

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