子どものころの夢、覚えていますか?
皆さんこんにちは。
B&G財団子ども支援課の小川です。
子どものころ、将来なりたいものを尋ねられた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
大人になると「夢」という言葉を使う機会は自然と少なくなるように思います。
それは決して夢を失ったということではなく、日々の仕事や生活の中で「目標」や「計画」といった、より現実的な言葉に置き換わっているのかもしれません。
先日、そんな「夢」について改めて考える出来事があったので書いていきたいと思います。
飛行機での偶然の再会
出張のために飛行機に搭乗した際のこと。
機内でサービスをしていた客室乗務員の中に、偶然、高校時代の親友がいたのです。
彼女の方から私に気付いて声を掛けてくれたのですが、「まい・・・!?」と私の名前を呼ぶ顔はまるで幽霊でも見たように驚いていて、私も何事かとびっくりしてしまいました(笑)
彼女は高校生の頃から「将来はCAになりたい」と語っていて、卒業後は専門学校に進学し、その夢を一心に追いかけていました。
ところが就職活動の年、新型コロナウイルス蔓延の影響で航空業界は新卒採用を中止。
夢を目前にしながら、どうすることもできず一時は別の業界で働いていました。
それでも彼女は夢をあきらめることはなく、採用が再開された年に再挑戦し、見事に客室乗務員としての道を切り開きました。
高校時代、「いつか私が仕事で飛行機に乗るとき、あなたが働く便に必ず乗るからね」と、少し照れくさい約束を交わしたことがあります。
社会人になってからはお互いに忙しく、その約束を果たす機会は訪れませんでしたが、まさか出張先に向かう機内でそれが偶然かなうとは思ってもいませんでした。
思いがけない再会の驚きと、彼女が夢を実現させた姿を目の当たりにできた感動、そして高校時代の約束を果たせたうれしさで、胸がいっぱいになりました。
子どもたちの夢を応援する取り組みへ
このとき私が飛行機で向かっていたのは、「アントレ教育プログラム」 の出張先でした。
このプログラムでは、地元で活躍する大人の姿を子どもたちに伝え、子どもたち自身が意見やアイデアを人前で発表し、実現に向けて考える機会を提供しています。
現代の子どもたちを取り巻く環境は複雑化し、将来やりたいことやなりたい姿を描くことすら難しい状況にいる子どもがいるなかで、高校時代の親友の再会は私自身にとって夢を持つことの意味を改めて考える機会となりました。
子どもたちには、たとえ遠回りしても夢を諦めず、再び挑戦できる「自分を信じる力」を持ち続けてほしいと思います。
子ども支援に関わる者として、一人ひとりの可能性を広げる学びや体験を大事にしながら、その挑戦を応援していきたいです。