Z世代
子ども支援課岡田です。
子ども支援課では、2021年度から「ふるさとの偉人マンガ」事業を全国99自治体と進め、今年度末には100冊のマンガが完成する予定です。完成したマンガは、「検索機能やおすすめ作品提示などの新機能」を付加して来年度リニューアルするHPで無料公開するため、現在作業を進めています。
これと併せて、偉人マンガの学校授業利用について、授業視察やアンケートを実施し、活用方法を調査しています。偉人マンガは、小学校から高校の授業で活用いただいていますが、その中心は小学校4~6年生の「α世代」です。α世代は、「Z世代」に続く2010年代以降に生まれた子どもたちで、親の世代もデジタル機器に親しみ、自身は生まれた時からデジタル教育を受けています。
中学時代YMOの「テクノカット」がナウいと思い、1986年のクイーンズライチ「Screaming in Digital」にデジタル時代の到来を感じた私たちとはまるで違います。
α世代の小学生は、授業で偉人マンガを読んで感じたことをサッとタブレットに入力し、先生はサラッと児童の意見をグループ化、マトリクス表にまとめてしまうそうです。
「タブレット」を「タブロイド」と言い間違えた私とはまるで違います。
しかし、私達 昭和40年代生まれの「真のZ世代」こそ「デジタル技術、ロボット技術、宇宙開発、人工知能など 科学の進歩」を心待ちにし、その明るい未来を信じているのです。
なぜなら「真のZ世代」は、1972年12月放送開始の「マジンガーZ」を見て育ちました。
マジンガーZは、コンピューターやロボット技術の結晶であり、操縦者兜甲児が必殺技を叫ぶのは人工知能を利用した音声認識によるセーフティ装置だと推測されます。(ブロッケン伯爵がマジンガーをまともに操縦できなかった理由の一つかもしれません。)
開発者兜十蔵博士は、「(マジンガー操縦者は、)神にも悪魔にもなれる」と強大な科学の危険性を指摘しますが、正義のヒーロー兜甲児はマジンガーを強化改良しながら、幾多の機械獣、鉄仮面軍団・鉄十字軍団との死闘を制しDr.ヘルを倒しました。
「真のZ世代」は、「正しい心があれば科学は人類の光となる」と50年前から信じているのです。
事実、光子力研究所で三博士や白衣の研究員が操作していたコンピューターはWindows95以降フツーの道具となり、音声通信しかないマジンガーを超えスマホでビデオ通話のできる時代になりました。また、自動車の普及に伴い1970年日本の交通事故死者数は16,765人に達し「交通戦争」と呼ばれていましたが、自動車の安全技術や交通環境・法などの整備により2022年には2,610人に減り、「科学により生まれた危険も科学の進歩で抑制できる」証明となりました。
「真のZ世代」は、科学の急速な進歩と大衆化・一般化とその恩恵を実体験できた世代と言えるでしょう。(ゲッターロボで描かれたゲッター線のように原子力は人間が扱えるモノなのか? 新造人間キャシャーンで描かれたブラキンのように自律型人工知能の暴走は無いのか? 不安も残ります。)
「科学を人類の光とする」ために、残る課題は「正しい心を育てる」ことです。
マジンガーZが正しい心を教えてくれたように、B&G財団も1973年3月の設立以来、全国の海洋センター・クラブと「青少年の健全育成」に取組んで、今年50周年を迎えました。事業の形は変わってもこの本質は失われません。
ZにもB&Gにも50年の歴史が刻まれています。
正しい心を育てることは、とても大切なことですね。
ポパイさんのおっしゃるとおり、最後は「心」の問題ですね。