【B&G職員リレートーク】多くの体験を 多くの子供たちに!!
職員リレートークこんにちは。総務課の小野田です。
新年度が始まったと思いきや、あっという間に5月も終わりに近づいています。毎年のことですが、事務所近くでは、オフィス街というお土地柄、4月から5月にかけて真新しいスーツに身を包んだ新社会人を多く見かけます。まだ研修中なのか、少しぎこちない様子で街を歩いている姿を見ると、微笑ましく思ってしまいます。
私は、ここ数年財団の採用活動に携わっていますが、その選考過程で多くの方とお会いし、「子供たちの育成に携わりたい!」「地域を元気にしたい」など、たくさんの積極的な志望理由を聞くと、こちらも身が引き締まる想いがしたのと同時に自分が入社した頃の様子も思い出されました。
初心忘れるべからず・・・なぜB&G財団へ入社したのか
私が入社したのはバブルも終わり、日本全体が不景気から抜け出せずにもがいている時代で、一般的には「失われた10年」や「就職超氷河期時代」と言われた時期でした。
そのような時代の就職活動だったため、大変な思いはしましたが、縁あってB&G財団に入社しました。私がB&G財団に興味をもった理由は2つあります。
1つ目は、学生時代のアルバイトの経験です。私は学生時代、子供たちへの水泳教室と野外キャンプに連れていくアルバイトをしていました。水泳教室では、泳いでいるのか溺れているのかわからないような子供たちが、少しずつ上手になり、初めて25メートル完泳した時に見せてくれた笑顔はとても印象的でした。このように子供たちの目に見える成長に携わることにやりがいを感じ、同時に自分も成長させられているなと感じたことで、就職先の視野も広がり、そのような中で、B&G財団に興味を持ちました。
2つ目は、私は比較的海に近いところに住んでいたこともあり、海に関わる仕事がおもしろそうだなと思ったからです。小学生の頃は、町内会の地引網に参加したり、家族で海水浴に行ったりしていました。ただ、子供の頃の海の印象はというと、「潜るとどこまでも続く深~い緑色だし、海藻が足に引っ付くし・・・」とちょっと怖いものでした。
中学・高校時代は、直接海に入る機会は減りましたが、たまに部活動で砂浜を走るトレーニングがあり、「私たち、今、青春してるよね~」などと友人と言いながら走ったり、通学時にはわざわざ通学路外の海沿いを走る電車に乗って「やっぱり海って癒される~」など、自分に酔い(?)ながら通学していました。
大学時代は、海のすぐ近くにある飲食店でアルバイトをしていました。その経験から「海は、人を“非日常”にしてしまう“楽しさ”と“危うさ”がある」ということを知りました。というのも、海に遊びに来ている若者は、渋谷の若者とは異なる独特のテンションがあり、その大胆な行動から、彼らはきっと海に遊びに来ているという「非日常」であるが、私は反対にアルバイトという「日常」的な視点からその様子を眺めており、良し悪しは別として、「海は人を解放感に浸らせたり、時には癒したり、たくさんの魅力があるんだな」と感じたからです。そのような経験からも、海は色々な可能性を秘めている魅力あるフィールドで、仕事として面白いなと思いました。
子どもの頃はたくさんの引き出しを!
B&G財団に入社後は、スタッフとして多くの子供たちの海の体験活動に携わりました。子供たちの中には、数多く海に来ている子、ほとんど海に来たことがない子など、様々な子供たちがいます。
幼少期の自然体験の重要性が言われていますが、子供の頃の体験は、将来の進路や就職などにも大きく影響を受けることもあるため、子供の頃の引き出し(体験)は多く持つことが大切だと思います。また、一つの体験をじっくり掘り下げることも重要ですが、子供はちょっと体験してみることで、その時はその体験を消化しきれなくても、高校生、大学生、大人になってから、「あっ、そういえば子供の頃こんな体験したな」と、ふとした瞬間に引き出しが開くこともあり、それを機会に新たな道が開けることもあると思います。
先日、ひょんなきっかけから、私が入社後初めてリーダーとして引率した子供と連絡をとる機会がありました。その子(と言ってももう立派な大人です)は、海外の輸出関係の仕事に就いているそうですが、「私がこの仕事に就いているのは、今思うと子供の頃に乗船した『B&G海外体験クルーズ』がきっかけです。」と言っていました。
財団では、より多くの子供たちに自然体験をしてもらおうと、体験格差を減らすための事業や海の職業体験などの事業も積極的に推進しています。
これからも財団の事業を通じて、将来海の仕事に携わったり、海が好きな大人が増えてくれることを楽しみにしています。
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