「コミュニティ機能付加改修支援」~北海道鷹栖町の取組み~
地域コミュニティこんにちは、事業課の林です。
1月21日、きらきら輝くパウダースノーが広がる道央のまち鷹栖町で、「コミュニティ機能付加改修支援」の記念セレモニーと体験会が開催され、出席してきました。
その時の様子をレポートします!
北海道のほぼ中央に位置し、旭山動物園で有名な北海道第二の都市 旭川市に隣接するまち鷹栖町。トマトジュース「オオカミの桃」が全国的に人気で、最近ではブランド米「ゆめぴりか」もたくさん生産されています。
冬真っ盛りのこの日、天気予報を見ると、最高気温が-4℃…最低気温はなんと-20℃!関東に暮らし、初めて北海道に足を踏み入れる私にとっては想像を絶する世界でした。
鷹栖町B&G海洋センターに伺うと、その雪の多さにびっくり!
同時に、除雪活動など、寒い雪国で暮らす皆さんの日々のご苦労がわかりました。
新しい利用者層を求めて
今回の「コミュニティ機能付加改修支援」では、鷹栖町B&G海洋センターに「スノーシュー」と「歩くスキー」が新たに配備されることになりました。
これらは、雪深い冬でも、スキー初心者や幼児や高齢者など、誰でも気軽に参加できる事業を開催することで、冬場の運動不足解消と世代を超えた新たなコミュニティを形成することを目的に、当財団が100万円を助成し、購入したものです。
スポーツ利用だけに限らず、スノーシューを活用した自然観察会を行ったり、雪の写真展を開催したりと、海洋センターの新たな利用も予定されています。
雪深い鷹栖町は、クロスカントリーなどのウィンタースポーツがさかんで、多数のアスリートも輩出してきました。
ところが、競技団体や愛好会も多数存在する一方で、初心者や器材を持たない人が親しめる機会は限られていました。
そこで今回、初心者でも楽しめる器材を配備することによって、幼い子供を持つ子育て世代や健康志向のお年寄りなど、様々な世代が海洋センターに集まることが期待されています。
笑顔あふれる体験会
器材の配備を祝う記念セレモニーでは、B&G指導員資格を持つ同町の谷 寿男町長、宝田 庄十郎教育長をはじめ、町議会議長や地元小学校の校長先生、親子連れの参加者やスポーツ少年団の子供たちなど、120名もの方が参加し、盛大に行われました。
その後は、場所を外に移し、記念事業「スノーシューで雪に親しもう!」を開催。大雪青少年交流の家から講師を招き、幼稚園児から高齢者まで約80人がスノーシューで深雪の上を歩きます。
普通の靴なら「ズボっ」と膝上まで沈んでしまうところですが、スノーシューならラクラク歩けます。
「ほんとだ、沈まな~い!!」「超楽し~い★」
参加者は初めての体験にみんな大興奮。自然と笑顔がこぼれます。
参加者の声
・4歳児を持つ母親
「こうして子供たちが楽しそうにしているのを見ると、今後も海洋センターに来ようと思う、ひとつのきっかけになった。冬場は家の前に作った雪山で遊んだりするくらいで、どうしても家に閉じこもりがちで、子供は体力を持て余してしまう。遊びの幅が広がって嬉しい。友達にも声をかけたい」
・同町の小学生
「楽しすぎる!本当に沈まない。また海洋センターに遊びに来たい」
・同町の中学生(B&G鷹栖海洋クラブ員)
「夏場は海洋クラブの活動でカヌーをしているけど、冬場は雪で活動できないので、屋内で筋力トレーニングをするくらいだった。時々身体を動かしに来たいと思う」
最後は、スノーモービルに引かれたバナナボートが出動!
雪まみれになりながらも、子供たちからお母さんやおばあちゃんまで、行列ができていました。
今回視察して感じたのは、雪遊びは子供たちだけのものではなく、大人も童心に還らせてくれるということです。異世代交流のためのツールとしてスノーシューがその役割を果たしてくれる予感がします。
海洋センター担当の笠原さん(第16回AQ)は、残り数か月となった雪のシーズン中に、海洋センターでのスノーシュー体験会にとどまらず、幼稚園・保育園の訪問体験会、自然観察&写真撮影会など、たくさんのイベントを計画してくれています。
鷹栖町に、海洋センターを中心にした新たな輪が広がってくれることを願っています。
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