私ではなく、ヤドカリのご紹介!
皆様、初めまして。
今年度新卒職員として入職しました、事業部海洋センター・クラブ課の若林奈々です。
社会人一年目で、至らないところもたくさんあるかと思いますが、少しでも皆さんのお力になれるよう頑張っていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。
さて、今回私が紹介する内容は、ヤドカリです!
ヤドカリ…?そうです、あのヤドカリです。
私は大学在学時、ヤドカリの研究をしていました。
なぜかというと、ヤドカリが好きだからです!笑
そのため、初めてのリレートークで何を書くか悩みましたが、ヤドカリに決めました笑
初めにヤドカリの簡単な紹介をしたいと思います!
ヤドカリは、カニやエビと同じ仲間、甲殻類に属します。特徴としては、皆貝殻を宿にして生活しています。お腹の部分がとても柔らかいので貝殻に入ることで身体を守っているのです。また世界の巻貝の99%が右巻きなのですが、その中に入る多くのヤドカリのお腹も右にくるりんと巻かれた形をしています。不思議ですね。さらに体の成長に合わせて、貝殻のサイズを替えていくのですが、その宿のお引越しの様子はとても可愛らしいものなのです。
この写真は研究を行っていたころに海で採集したヤドカリの赤ちゃんたちです。3㎜程度のサイズですが毎日目を凝らしながら研究室でお世話をしていました笑
そんなヤドカリについて、皆さんはヤドカリが陸上で暮らすものと、海中で暮らすものとで大きく二分されていることをご存知でしょうか。この質問、何が違うのかと聞かれることが多いのでご紹介できればと思います。
陸棲のものと水棲のものの違いを簡単にイラストで描いてみました!
イラストを見てもらうとわかるように、目を見ると一目瞭然です!
陸棲のヤドカリは縦長に飛び出ていて、目の主張が強いのに対し、水棲のヤドカリは目が小さく丸く、つぶらな瞳をしています。また水棲のヤドカリは目の色や体の色がカラフルであったり、縞模様といった柄のある種類のものが多いです。
そして陸上で暮らすものはオカヤドカリと言います。
この陸棲のヤドカリは、暖かい地域にのみ生息しています。そのため、今年の6月に行われた沖縄CE養成研修に研修生として参加した際、波打ち際を歩くオカヤドカリに出会えて、とても嬉しくなってしまいました!
またオカヤドカリは国の天然記念物に指定されているため、持ち帰ることはできません。
けれどペットショップで販売されていることもあるので(特別な許可のもと採集された個体のため)、お店経由であればお家で飼育も可能です。
また、ヤドカリははさみの大きさで種類を分けることができます。左のはさみが右と同様、もしくは大きいものはヤドカリ科、右はさみが左はさみよりも大きいものはホンヤドカリ科に属します。少しマニアックな話になってしまい失礼しました笑
今度、磯に行く機会がありましたら是非どちらに当てはまるのか見てみてください!
ちなみに、ヤドカリは食べられるものもあります。
小さい頃、祖母の家へ行った際に海でヤドカリを採ってきて家に持って帰って飼おうと思っていたら、その日の夕食にヤドカリの味噌汁が出てきたことは強烈な思い出で、今でも鮮明に覚えています。なので、種類によってはヤドカリは食べられます。甲殻類ですので、カニと同じような出汁が取れるとのおばあちゃん情報ありです。私はショックを受けて食べられませんでしたが笑
また冒頭で、大学の卒業研究で研究対象種をヤドカリとしていたとお話しましたが、内容としてはヤドカリとイソギンチャクの共生とその誘引性等について研究を行っていました。
このヤドカリという生き物、とても奥が深く面白いのです。研究の話を語りだすと長くなってしまいそうなのでここら辺で締めくくらせていただきます!
皆さんが海へ行ったとき、ヤドカリを見つけた際にはこのお話を思い出してもらえたら嬉しいです。
長らくヤドカリのお話にお付き合いいただきありがとうございました!笑
改めまして、今年度からどうぞよろしくお願い致します!