私のカナヅチ対策エピソード
ユーモアを交えた言葉から楽しく水泳を学ぶ
~富山市八尾B&G海洋センター パブコヴ・スロボダンさん~
~富山市八尾B&G海洋センター パブコヴ・スロボダンさん~
「泳げたら気持ちいいだろうな……」そんな想いを抱いたことがあるでしょう。今回は富山市八尾B&G海洋センターの指導員パブコヴ・スロボダンさんに「私のカナヅチ対策エピソード」を伺いました。
ユーモアを交えた言葉で伝えること
セルビア出身のダンさんは、2003年に来日。現在は、富山市八尾B&G海洋センターで子どもから中高年までの水泳指導をされています。
ダンさんは、泳げるようになるためには「呼吸と潜れるようになること」とし、水に入ってもリラックスし、水を怖がらないことが重要だと話します。
まず呼吸については、
- 鼻から吐く。息は口から吸うこと
- 吐くのは長く(3秒)吸うのは短く(1秒)
そして、ダンさんは水が怖い人にとって「潜れるようになる」ことが重要だと考え、ユーモアを交えた言葉で段階的に潜り方を教えていました。その一例をご紹介しましょう。
- 腕バンザイして頭まで潜る
- 水面の下に誰かの顔やキックしている人を見る
- 海の浅いところなら魚やカニさんを見る
- 石を投げてその石を探す
- コインが沈んでいるのを、潜ってさがす
- ペアで頭から潜ってジャンケンポン
- お尻が床につくように
「子どもや大人が水で溺れないよう、怖いことを考えないようにするためにはできるだけ水遊びをする必要があります」とダンさんは水遊びの重要性を話します。
ある程度泳げるようになってから、もうワンランク上達させたいのであれば、陸上におけるトレーニングが効果的。それが「ジョイント・モビリティ・エクササイズ」と呼ばれる陸上でできるエクササイズ。足首や腰、肩などの関節の動きを高めることから柔軟性を向上させて、水泳のパフォーマンス向上と同様に怪我の予防にも繋がります。
宇宙で無重力の状態から浮かんでいるのと同じこと
ダンさんは叔母が浅い海で潜れるようにしてくれたことをきっかけに、海で泳ぐことが好きになりました。そして、生まれる前の「母親の胎内が最も安全」とダンさんは強調します。
「母親の胎内ではすべての人が泳げています。楽しいスイミングは生まれる前の状態に戻ること。水中に潜っている時は、宇宙に無重力の状態で浮かんでいるのと同じで、自由が好きなので水中の時間が好きになりました。だから、全員泳げるはずなのです」
最後にダンさんから水泳を教える上で大事にしていることを伺いました。
- 水中でリラックス
- 自分を他人と比較しないように
- 簡単に諦めないように
- 続けることが大事
- グループレッスン以外に「マイスイミングタイム」も
常にリラックスしながらも、簡単に諦めてはいけない。楽しみながら、水泳に向き合ってほしい。ダンさんは今日もユーモアあふれる言葉を使いながら、水泳を楽しく教えています。
楽しく学びながら水泳に取り組めば、必ず泳げるようになるはずです。ぜひ、水泳を心から楽しんでみてはいかがでしょうか。
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