事業内容を知る 水辺の安全教室


「水辺」に対する正しい知識を身に着けることが第一歩

7月6日。ある痛ましい事故が岡山市で起きました。市内にある港で、海に飛び込んで遊んでいた男子高校生溺れ、通報があった約50分後に海の中で発見されました。救助された時には心肺停止の状態で、病院に搬送されましたが、その後死亡を確認。
更に、7月21日。福岡県宮若市でも、小学6年生の女子児童3名が亡くなる事故が起きました。その日は夏休み初日。これから始まる楽しい夏休みが一転、尊い命が失われる悲惨な事故となってしまいました。

どちらも友人たちと遊んでいる最中の事故。水辺を含む自然の中で遊ぶことは、私たちに貴重な経験と楽しい思い出を与えてくれます。しかし一方で、海や川などの水辺は多くの危険も潜んでいます。

夏本番を迎え、全国各地で猛暑が続き、水辺で遊ぶ機会も増えてくると思います。ただし、水辺の事故も多く発生するのも事実。年間の水難事故の約5割は、7~8月の短い期間に集中して発生していると言われています。

まずは海や川のレジャーに出かける前に今一度、安全に水辺で過ごすための知識を学んでおくことが大切です。3つのポイントに分けて確認しておきましょう。

ポイント1  海や川に出かける前にその日の天候をチェックしよう!

ポイント1

海や川、山など野外で活動する際には必ず事前に天候をチェックしておくことが重要です。加えて、夏は天気が急変しやすいため、スマートフォンやラジオなどで雨雲の動き、注意報や警報などの情報をこまめに得るようにします。また、“五感”から得られる情報もとても重要で、雷の音、川のにごりや温度などに気を配り、自分たちの目や耳といった五感を使って危険を判断できるようにしておきましょう。
解説動画はこちらから
https://www.bgf.or.jp/lesson/safety/safety_lesson1.html

ポイント2  水辺に潜む危険個所を理解しておきましょう!

海や川では、ちょっとした不注意が命に関わる事故に繋がる危険があります。レジャーを安全に楽しむためには海や川に潜む危険についてよく理解し、安全対策をきちんと実行することが大切です。

海の危険ポイントと安全対策

海の危険ポイントと安全対策

・砂浜の危険「離岸流(リップカレント)」
陸から沖へ向かう水の流れが離岸流=リップカレントです。沖に向かって幅10〜30mで流れ、その速度はオリンピックの競泳選手よりも速いといわれています。巻き込まれたときは海岸線と平行に泳ぎ、流れを抜けてから陸地へ戻るようにしてください。

・防波堤から落水した場合
陸から沖へ向かう水の流れが離岸流=リップカレントです。沖に向かって幅10〜30mで流れ、その速度はオリンピックの競泳選手よりも速いといわれています。巻き込まれたときは海岸線と平行に泳ぎ、流れを抜けてから陸地へ戻るようにしてください。

・海のもしもは118番
海に落水したり、事件・事故が起きた場合は海上保安庁の緊急通報用電話番号に通報してください。

川の危険ポイントと安全対策

川の危険ポイントと安全対策

・川は急に深くなる
川に入るときは足元を確かめながら慎重に入ってください。また、大きな岩や溝によって水の流れが非常に複雑であることも理解しておきましょう。

・川の増水に備える
川の水量は上流に降る雨の量に影響されます。現在地と上流の雨量に注意するとともに、増水までに時間差があることを覚えておきましょう。増水に備え、川の中州や低地にはテントを張らないことも大切です。
解説動画はこちらから
https://www.bgf.or.jp/lesson/safety/safety_lesson2.html
川の事故を防ぎ、安全に遊ぶための5つのポイント
https://www.bgf.or.jp/activity/youth/anzen/riversafe.html

ポイント3  ライフジャケットの準備を忘れずに!自助と救助の方法を知りましょう!

ポイント3

海や川での活動では、命を守る必須アイテム、ライフジャケット(救命胴衣)を必ず着用するようにしましょう。また、水面の条件によっては脱げてしまうこともあるので、自分の体に合ったサイズのものを選びましょう。
もしも落水したら、第一に呼吸を確保しましょう。次に、着ている服を利用して浮力体を作り、救助を待ちます。落水時に最も大切なことは、慌てず、パニックにならないことです。
また、溺れている人を発見した場合は絶対に水に入らず、助けを呼び、近くに浮力体になりそうなもの(ペットボトルなど)があれば、投げ入れましょう。
ライフジャケットについての解説はこちら
https://www.bgf.or.jp/blog/7473
落水時の自助と救助の解説動画はこちら
https://www.bgf.or.jp/lesson/safety/safety_lesson3.html

今回ご紹介したポイントは、B&G財団が展開する水辺の安全教育プログラムの一部です。 詳しい内容はこちらからご覧いただけます。
https://www.bgf.or.jp/safetyprogram/

またB&G財団では水難事故への「そなえ」を学ぶ「水辺の安全学習アプリ」無償提供しています。こちらもぜひご活用ください。
詳細はこちらhttps://www.bgf.or.jp/safetyprogram/app/

海や川といった自然に親しむことは、日常生活では得難い様々な体験をもたらしてくれます。危険を判断できる正しい知識を持って、水辺のレジャーを楽しみましょう!
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事業部 事業課 「B&G 水辺の安全教室」担当
TEL:03-6402-5313
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