特集 熊本地震から1年
「B&Gネットワークによる相互応援」協定の絆

自治体からの声が熊本地震を支える
B&G全国指導者会 副会長 金久博(徳島県阿南市B&G海洋センター)

 10月17日(月)に2回目となる「がんばろう熊本!B&G指導員 ボランティア派遣事業」で、南阿蘇村への支援活動に参加しました。

 集合は、前日の10月16日(日)の新大阪駅。今回は、大阪、兵庫、奈良、和歌山の近畿圏に加え、北海道や青森県の遠方からの参加者もあり、現地で合流した熊本、大分、鹿児島から参加した指導者を含め、30人の参加となりました。

 21時に新大阪を出発し、高速バスで休憩を含め11時間。午前6時45分頃南阿蘇村入りをしましたが、集合場所までには通行止めが多く交通渋滞となり、集合場所の南阿蘇村の旧久木野中学校体育館に到着したのは8時35分過ぎでした。

 早速、ボランティアセンター指導による家屋廃材や家財道具などのがれき撤去作業班と、旧久木野中学校体育館にある災害復旧支援物資の分別移動を行う運搬作業班に分かれ、作業開始しました。

 当日の天候は、昨日の雨・曇りから太陽がのぞく状態に回復し、屋外作業も順調に進む状況のなか、参加者は、休憩も殆ど無く、ほとばしる汗をぬぐいながら作業に集中。午前、午後とも出来る限りの支援活動に取り組みました。

 南阿蘇村関係者の話では、災害復旧は、なかなか進まず、住民生活に欠かせない水道ライン、主要幹線道路の復旧・通行はまだまだ先が見えず、支援物資の分別配布も村内各地区のニーズに応じ分配しているとのことですが、その進捗も少しずつとのことでした。

 実際、旧久木野中学校体育館には多くの災害復旧支援物資があり、南阿蘇村の職員がこの大量の支援物資の移動・仕訳・運搬などの作業を行うには大変困難であることは明確でした。また、住民の避難生活では、なかなか言葉に出せないことがあり、心身ともに重い雰囲気となってしまうこともあるのではないかと思え、復興に向かう道の険しさを感じました。

 南阿蘇村職員も日常の公務に加え、熊本地震のハード面や住民生活のソフト面サポートなど、二重三重の事務・作業を進めています。私たちの支援活動は復旧支援の一助にしか過ぎませんが、全国のB&G指導員の仲間として、一日も早い復旧後の住民生活を迎えられることを願い、限られた時間の中、支援作業を続けました。

 遠路長時間の移動バスは大変でしたが、被災地の皆さんとの話を聞けたこと、全国の仲間とともに汗をかき実践したこと、これらは、将来のB&G指導員として自身の活動の大きな存在となることに間違いありません。これから、東海・東南海・南海地震が発生するといわれ、その対応が進んでいるなか、この支援活動には大きな意義があるものと確信しています。

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