水辺を学ぶ カヌー講座
持田雅誠のカヌー講座 11年連続カヌー日本代表 アトランタンオリンピック日本代表
Lesson6 方向転換をマスター!
Chapter17 スウィープで回転してみる
前と後ろへの直進ができたら、今度はその場でカヌーを回転させてみましょう。カヌーは小回りのきく舟なので、かんたんに回ることができます。B&G普及艇は回りやすいカヌーですよ。
スウィープはパドルを入れた側の逆に回転するテクニックです。
スウィープのフォーム(右手の場合・左回転)
1:右手(引き手)をバウの方に伸ばす。ブレードの外側がカヌーを向くようにする。
2:左手(押し手)は肩の高さでなるべく肩に近い位置にセットする。ヒジはみぞおちくらいの高さでしっかりたたみ、体より少し後ろにもってくる。
3:遠くの水をつかむため、体を軽く左にひねる。右肩を前に、左肩は後ろに。
スウィープの動き(右手の場合・左回転)
1:スタートのフォームをとる。
2:右側のブレードを立てて、カヌーから遠いところを、大きく半円を描くように引く。
3:左手は、右手を後ろに引くにつれて斜め前に押していく。
4:右側のブレードを右のスターンまで寄せ、左手は右側のバウまで持ってくる。
最後はシャフトがカヌーの右側で、艇と平行になるように!
ポイント
- カヌーをピタっと平らにする。傾けたり、グラグラさせない。
- 押す力よりも引く力を優先する。
- 体のひねりをしっかり使う。最後は胸が右に向くように!
- 上半身を安定させて、前後に動かさないこと!
- うまくできるようになったら、下半身のひねりもうまく使ってみよう!
(左回転の場合は上半身を右に、下半身を左にひねる。)
Chapter18 リバース スウィープで回転してみる
今度はスウィープと逆に、パドルを入れた方向に回ってみましょう!
リバース スウィープは引くのではなく、ブレードの裏側で押すストロークです。
リバース スウィープのフォーム(右手の場合・右回転)
1:右手(押し手)をスターンに伸ばす。ブレードの内側がカヌーを向くようにする。
2:左手(引き手)のげんこつを右のバウの外まで出し、シャフトが艇と平行になるようにする。
3:スウィープのフィニッシュのように、体を十分右にひねる。
リバース スウィープの動き(右手の場合・右回転)
1:スタートのフォームをとる。
2:右側のブレードを立てて、カヌーから遠いところを、大きく半円を描くように引く。
3:左手は、右手を前に押すにつれて左の腰の後ろへと引いていく。
4:右側のブレードを、右のバウのそばまで押す。
ポイント
- カヌーをピタっと平らにする。傾けたり、グラグラさせない。
- 押し手だけでなく、引き手も大きく動かす。
- 体のひねりをしっかり使う。スタートで胸が右に向いていること!
- 上半身を安定させて、前後に動かさないこと!
- うまくできるようになったら、下半身のひねりもうまく使ってみよう!
(右回転の場合は上半身を左に、下半身を右にひねる。)
スウィープ&リバース スウィープ
2つのテクニックを覚えたら、組み合わせを試してみよう!
体のひねりを十分に使って、その場でクルクル回転するテクニックです。
ポイント
- カヌーをピタっと平らにする。傾けたり、グラグラさせない。
- 上半身は直立したまま、前後に動かさないようにする。
- あわてずに、ブレードをスタートの位置にしっかりセットする。
- 半円が小さくならないように、しっかり体をひねる。
Chapter19 フォワード ストロークの変形をためしてみる
まっすぐ進むためには、フォワードの他にスターン ラダーやスウィープで少しずつ進路の方向を調節しますが、その他にもこんな方法があります。
ななめ後ろへのフォワード ストローク
1:フォワードと同じようにスタートのフォームをとる。
2:ななめ後ろに向かって、まっすぐにパドルを引く。
3:強く方向を修正するときには、体を後ろに倒してもよい。