将来は「島の営業マン」に 自然の宝庫である徳之島で「海塾」今年も開催中
天城町B&G海洋センター(鹿児島県)
天城町B&G海洋センター(鹿児島県)では、天城町内の小学生30人を集めて2020年7月25日に「海塾」がスタートしました。昨年は12回の日程で行いましたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開始が遅れたこともあって、2021年2月20日までの7回に渡って実施されます。この「海塾」は様々な体験学習から徳之島の自然や文化を学び、異年齢の島民と交流することで豊かな人間関係や規範意識、社会性を養う目的で行っています。
1回目は開講式に続いてビーチクリーン、2回目はSUP・カヤック教室、2020年8月20日に行われた3回目はリーフで釣り体験を実施しました。「リーフで釣り体験」は今回が初開催。今年、B&G財団の艇庫追加再配備の制度を活用して購入したクリアカヌーとクリアSUPを使って行いました。レポーターの芝田進之助さんも「昨年、子どもたちから釣りのリクエストがあって実現しました。子どもたちも願いが叶ったせいか、非常に喜んでくれました」と成果を強調します。
参加した子どもたちからも「少し怖かったけど楽しかった」「夕食で釣った魚を食べられて良かった」と感想がありました。4回目以降は防災運動会やニュースポーツ体験、登山などを実施し、島の魅力を様々な角度から知ってもらえるように企画しています。保護者からも「家庭ではできない体験ができているので感謝しています」と安心されている様子が伺えます。
芝田さんは「この『海塾』は艇庫リニューアルを機に始まりました。活動から同級生や上級生、下級生と交流することで、思いやりの心を持つようになるなど成長の跡が見えます。実際に参加者の作文や日記にも体験活動のことが記述されていて、私たち指導者も嬉しく思いました。島の子どもたちは高校を卒業後、ほとんどが島を離れていきます。大人になっても『徳之島はいいぞ』と島の営業マンとして次の世代に伝えてもらいたい」と話しました。
子どもの頃に育った場所へ誇りを持つことで、子どもたちには郷土愛が芽生えます。大人が子どもたちへ郷土の自然や文化を伝えることが島の繁栄にもつながります。子どもたちに「徳之島はいいぞ」と将来語ってもらうためにも、島の魅力を存分に味わってもらいたいです。
B&Gレポーター 天城町B&G海洋センター・芝田 進之助