「フェンシングのまち」で、子供たちが手軽にフェンシングを疑似体験 戸田B&G海洋センターフェンシング体験塾
沼津市戸田B&G海洋センター(静岡県)
静岡県の沼津市戸田B&G海洋センターで「沼津市の小中学生にフェンシングを体験してもらおう」という趣旨で、12月1日に「戸田B&G海洋センターフェンシング体験塾」が実施されました。
このイベントでは本格的なフェンシングではなく、今年開発されたばかりの「スマートフェンシング」を体験してもらう絶好の機会となりました。
フェンシングというと、残念ながら使用する道具の危険性や特殊な装備が必要になるなどの点から、どうしても体験する機会が限られます。そのハードルの高さを軽減するのが、スマートフェンシングです。センサーを内蔵したスポンジ製の剣と導電性のあるジャケットを使用することで、安全に、手軽に、フェンシングを疑似体験することができます。
それだけではありません。じつは今回のイベントには「将来のオリンピック選手の発掘」という壮大な目的もありました。
近年沼津市は「フェンシングのまち」を掲げています。市役所の公式サイトにもしっかり「フェンシングのまち NUMAZU」のバナーが貼られていますし、昨年はフェンシング日本代表の強化合宿も行われました。さらに今年2月に入ると、公益社団法人日本フェンシング協会と沼津市が連携協力に関する協定を結ぶなど、街を挙げての取り組みがみられます。今回のイベントもその流れのなかで企画されました。
当日は、市内の小中学校から42名の児童が参加してくれました。今までフェンシングに全く触れてこなかった子どもたち。最初こそ遠慮していましたが、徐々にヒートアップ。横にほとんど動けませんが、相手の踏み込みと剣先の動きを読みながら、懸命に剣を突きます。得点のセンサーが反応する様子は、すこしフィットネスゲームと似ているかもしれません。終盤になると誰もが熱中し、周囲の子たちも一丸となって応援していました。
参加する前は「フェンシングは縁遠いもの」と思っていた参加者からも、「初めてフェンシングをやったが、思った以上に楽しめました」と笑顔がこぼれました。
さらに「いろいろな小中学校の人と知り合いになれました」「フェンシングの先生やスタッフがすごく優しかったです」という声もあがり、騎士道精神に目覚めた子もいたかもしれないと感じられました。
レポーターの湯山幸宏さんは、「戸田B&G海洋センターという山と海に囲まれた最高の立地で、思う存分子どもたちにフェンシングの楽しさ、応援される喜びを知ってもらえたと思います。将来、スポーツと接する機会があるときに、フェンシングという選択肢が思い浮かんでくれれば、幸いです」と謙虚さなコメントを残しました。
B&Gレポーター 沼津市戸田B&G海洋センター・湯山 幸宏