eスポーツ 次世代型運動プログラムをゲームで代行 不思議な一体感
家庭用ゲームを使用した高齢者運動教室
米原市山東B&G海洋センター(滋賀県)
2月26日(火)、27日(水)の午後2時から午後3時まで米原市山東B&G海洋センターの多目的室で、家庭用ゲームを使用した高齢者運動教室を開催しました。高齢者を対象とした次世代型運動プログラムの実施モニタリングのために開かれたもので、普段、海洋センターを利用している21人が参加。
近年、ゲーム機などを使った“eスポーツ”が盛んになってきていますが、家庭用ゲーム機を使用した次世代型の運動教室を開いたものです。これまでは対人で指導するものでしたが、運動する内容をゲームで行うことにより、教えるインストラクターが不在でも可能になってきます。人手不足、まして特殊な運動プログラムを家庭用ゲームで代行できる可能性のあるものと期待できます。
参加者は60歳から70歳の高齢者で、ゲーム自体したことがない方たちに集まっていただきました。イベントを行うにあたり、施設利用者へ参加を呼び掛けましたが、この世代のゲームに対するイメージは良くなかったため、参加にこぎつけるのに苦労しました。子供や孫の遊びといったイメージでしたが、いざ始まってみると細かい操作などはないことから、のめりこむようにゲームを行っていました。
自分の番でないときも、覚えるためにプレーに合わせ体を動かしていました。いざ自分のプレーになると、のめり込んでいくのが分かるほど、楽しげにプレーをしていました。最初はお試しの簡単なモードで行っていましたが、参加者一同でゲームをプレーするような、不思議な一体感が生まれるほど楽しく運動していました。
参加者に感想を聞くと、開始前のアンケートでゲームのイメージは悪いものでしたが、終了後にはイメージが大きく変わった方が多く、今後同じようなプログラムが開催されるなら、ぜひ参加したいとのことでした。
レポーターの髙橋良行さんは「イベントを検討したときは、ゲーム自体受け入れ難いため、参加者の集客は難しいのではないか」と考えていました。ところが「始まると皆さん子供のようにゲームを楽しみ、参加者一同の一体感が生まれ、実施して良かったと感じました。参加者はプール、体育館、各教室の施設利用者ですが、時間帯がばらばらで接点はなく、それが不思議と仲良くなっていました。近年稀にみるほどの大盛況のイベントでした」と振り返りました。
B&Gレポーター 米原市山東B&G海洋センター・髙橋 良行