あら不思議?!泳げない子をプール好きに変える魔法の教室!
泳げない子どものためのB&G水泳教室
志布志市有明B&G海洋センター
泳げない子供たちを、短期間で水好きにさせ、少しでも泳げるようにしたい――。鹿児島の志布志市有明B&G海洋センターでは、水泳が苦手な子供を対象に、水に親しむ機会を提供する短期の水泳講座「泳げない子供のためのB&G水泳教室」を、今年7月前半、同センターのプールで4日間ずつ2回にわたって開催しました。子供の苦手分野の克服は、親にとっても大きな課題であるようで、教室は保護者からの申し込みを中心に大盛況。市内に住む小学1~4年生計102人が参加し、苦手な“水”に果敢に挑みました。
志布志市教育委員会の主催で、海洋センター職員らが運営を指揮しました。
7月3日~6日と同10~13日の日程で実施。小学生を対象にしたため、時間帯を小学校終業後の午後6時から1時間半に設定し、4日間という短期間でも、ある程度効果を発揮するカリキュラムを編成しました。
そのため、講師は、市の水泳協会へ依頼し、市内のスポーツ少年団で指導をしている方を中心に派遣していただくと共に、教室では子どもたちのレベルに合わせてグループ分けをして指導しました。また、特に水が苦手でほぼ泳ぐことができない子供たちについては、市教育委員会職員であるB&G指導者が、講師のサポート役として指導にあたりました。
前半の4日間は1・3年生の48名、後半は2・4年生の54名が参加。それぞれ、レベル別でグループをつくり、バタ足や手の動かし方、息継のコツなどを説明しました。講師陣は、普段から子供たちに指導されている方がほとんどで、一人ひとりに対して優しく、分かりやすく教えていただきました。
教室期間中、プール内は大勢子供たちで熱気にあふれていましたが、どの子も真剣に話を聞いて、苦手な分をクリアするためレッスン終了ギリギリまで、一生懸命泳いでいました。参加者の中には、「水に顔をつけることさえ怖い」子も数名いましたが、B&G指導者のサポートもあり、最終日には、積極的に水に入ってビート板を使い、バタ足で進むことができるまでに成長した子もいました。
水嫌いを克服できた参加者の感想は、次の通り清々しいものばかりです。
・ぜんぜんできなかったクロールが、5mおよげてよかったと思います。つぎは10mおよげるようになりたいです。(2年生)
・前より長く泳げて、とてもうれしかった。(3年生)
・水泳教室に参加しなかったら、このままずっと泳げないままだったと思うけど、水泳教室に参加して泳ぎ方のこつがわかったので、すごくよかった。(4年生)
・私のペースに合わせてくれて、こわいということを少しわすれて楽しいという気持ちになれました。これからも水をこわがらず、すぐ顔をつけられるようにがんばります。(4年生)
一方、プールが苦手な我が子のために、教室に申し込んだという1年生の保護者からも、「顔をつけるのも怖い中で、楽しいと言いながら通いました。すごいことだと思います。毎日成長がみられて、先生方の教え方も良く感謝しています」と、熱い思いをフィードバックしていただきました。
レポーターの野口さんは、「4日間と短い期間ではありましたが、子どもたちはそれぞれのペースで泳ぐことを楽しんでいました。指導者の皆さんが、優しく・分かりやすく指導をしていただいたことで、子どもたちは毎日、真剣に練習に取り組みながらも、笑顔を忘れずにいてくれました」と振り返っています。「始まる前は泣き出す子もいましたが、水に入ると楽しそうに泳ぎ、笑顔に変わっているのを見て、こちらも嬉しくなりました」。指導者としてのやり甲斐を感じる最高の瞬間です。
B&Gレポーター 志布志市有明B&G海洋センター・野口 裕司