スペシャル わがまち"おもしろ達人"

No. 087 静岡県掛川市 「獅子舞かんからまち(静岡県指定無形民俗文化財)」 2016.02.23 UP

郷土芸能名

獅子舞かんからまち(静岡県指定無形民俗文化財)

撮影地:松ヶ岡(旧山崎家住宅)

獅子舞かんからまち

 2頭の雄獅子と1頭の雌獅子が、荘厳な舞曲にあわせて勇壮な舞いを演じます。400年程前、掛川城を築城した今川家の重臣・朝比奈備中守が牛頭天王社(ごずてんのうしゃ・後の龍尾【たつお】神社)に獅子頭を供え、舞を奉納したのがはじまりといわれています。
 舞は、道中を歩くときの「道行」、躍動的な太鼓と共に舞い込み、3頭で向かい合って舞場を踏み固める「三角舞」、2頭の雄獅子「龍」「尾」が1頭の雌獅子「山」を奪い合う「本舞」、三角舞のリズムで舞場を出る「戻り三角舞」の4部から成ります。
 3年に1度の「掛川大祭【おおまつり】」では、「仁藤【にとう】の大獅子」の壮麗な舞をはじめ、大名行列を模した「奴道中」、「獅子舞かんからまち」が三大余興として繰り広げられ、大祭を華やかに彩ります。
 由緒ある獅子舞「かんからまち」は、掛川城御殿の中でも草鞋を履いたままで舞うことが許された格式の高い舞いで、他のどんな地位の人が懇願しても絶対舞わなかったと伝えられています。