活動記録 2019年 B&G海の日アンケート結果

• 総合順位は、第1位「海（唱歌）」、第2位「海の声（桐谷健太）」、第3位「海 その愛（加山雄三）」。
• 大人気のサザンオールスターズは、TOP10に4曲入るが、得票数が分散。
• 回答のあった曲名は、全301タイトル。回答者個人の思い出と結びついた「うたう歌」。
• 「聴く」のはアップテンポ、「うたう歌」は歌い易い スローテンポの唱歌やバラード。

今回のアンケートでは、「海でうたう歌」を訊ねてみました。

「聴く歌」、「好きな歌」よりも、もっと深く回答者個人と結びついた「心と体に染み付いた歌」を答えていただく目論見です。

「心と体に染み付いた歌」は「自然と憶えた歌」でもあり、「曲名の間違い・曲名不明」の回答も多く、“「海はー広いなー」など歌詞の記載”、“「海のトリトンの元気で壮大な曲」などコメントの記載”から、曲名を確定・修正する作業は苦労もありましたが、楽しい作業でした。

その結果、回答のあった曲数は全301タイトルに及び、10票以上の得票は18タイトルのみ、得票2票106タイトル、得票1票147タイトルと回答が分かれました。

その中で「海（唱歌）」は、20代以上から幅広い年代の票を集め、2位の倍以上20%の得票で断トツの1位となりました。幼少時から日本人が親しみ、「海は広いな、大きいな」ストレートな歌詞が「日本人の心と体に染み付いた歌」となっているようです。

2位「海の声（桐谷健太）」は、20代以下で1位、30代～50代でも2位の票を集め、2015年夏の携帯電話会社CMソングとしての露出度、多数のアーティストがカバーする楽曲の良さ、桐谷健太氏の人気が合わさり、わずか4年で国民的な「海の歌」となったようです。

3位「海　その愛（加山雄三）」は、1976年発売のアルバム「海　その愛」の収録曲。「海の男　加山雄三」氏が、「海の愛を力に、困難に負けず、夢と希望を抱いて生きる」ことを歌いあげます。43年にわたり「海好き」からの支持を得て、「海好きの定番曲」となったようです。

上位入賞が予想されたサザンオールスターズは、TOP10に4曲、さらに11位13位にもランクインするなど人気を集めましたが、「人気曲が多く得票が分散」する結果となりました。

上位入賞曲の傾向として「歌い易い スローテンポの唱歌やバラード」が、「うたう歌」として選ばれているようです。

これを裏付けるように、アップテンポの曲のコメントでは「海を感じる・・・、ノリノリの・・・、ドライブする時・・・」など「聴く歌」、「好きな歌」の要素を回答している例がありました。

男女別では、女性の1位「海（唱歌）」の得票率の高さ25.3%が目立ちます。

男性でも「海（唱歌）」は1位ですが、得票率は15.9%。女性は10%近く得票率が高くなっています。投票した女性からは、「子供と歌う」、「子供が歌ってくれる」など母子の関係の強さをうかがわせるコメントがありました。

次に、男女差が表れたのは男性の3位「海　その愛（加山雄三）」です。

男性3位得票率5.7%に対して、女性8位得票率2.0%と差がついています。

ただし、投票した女性のコメントには、「夫がいつも口ずさむ」、「大きな海を感じる」、「男らしい歌」などがあり、女性が「うたう歌」というより「男性にうたって欲しい歌」のようです。

年代別で見ると、30代以上の年代では「海（唱歌）」が1位、20代でも1位と1票差で2位にランクインし幅広い年代の支持を受けています。

「海（唱歌）」は、唯一19歳以下だけ投票なしとなっています。現在でも文部科学省検定小学校音楽教科書2社のどちらにも掲載されているので馴染みはあるはずですが、若者の「子供の歌はうたわない」という意識が反映したのかもしれません。

そんな若い世代の19歳以下・20代の1位となった「海の声（桐谷健太）」は、30代から50代でも2位にランクインしています。

幅広い年代の支持を集めたのは、露出度の高いCMソングというだけでなく、楽曲の良さが評価されて 幅広い年代が「うたう歌」になったものと思われます。