特集 東日本大震災から復興に向かうB&G海洋センター

宮城県 亘理町B&G海洋センター

マリンスポーツをもう一度! 町民が大好きな「亘理の海」で

 亘理町B&G海洋センター(艇庫・体育館・プール)は、B&G財団が1981年に竣工し、1984年に無償譲渡しました。

 「鳥の海」という内海の沿岸に建てられた艇庫は、町内の全小学校を対象にカヌーやカッターを教える「海洋スポーツ体験学習」など、開設当初から活発に利用されていましたが、東日本大震災での津波を受けて全壊。震災の3日前には、2010年度の修繕助成事業により、新しい更衣室が艇庫脇に完成したばかりでしたが、利用開始目前に被災してしまい、その後残念ながら艇庫とともに解体されました。

  • 被災後の海洋センター艇庫。津波はシャッターを突き破り、
    カヌーなどの器材が流失しました

  •   完成したばかりの更衣室も被災

地震発生から約1時間後に最大12.3mの津波に襲われた亘理町。町の面積の48%が浸水しました


艇庫再建に向けて ~待ち遠しい海洋スポーツ活動~


 亘理町には艇庫のほか、体育館とプールの海洋センター施設があります。震災の難を逃れた体育館は、震災後まもなく救援物資の倉庫としてフル稼働。プールでは、津波で甚大な被害を受けた小中学校の水泳授業の受け入れが行われました。

 また、同海洋センター指導者会では、2012年から5年間、町内の仮設住宅を回り、高齢者対象の移動運動教室を実施。多くの高齢者に体を動かすことの楽しさを提供しました。

  • 軽微な被害で収まったプール。町内の小中学校に代わって
    水泳教室を実施しました。(2012年~2015年)

  • 仮設住宅集会所での移動運動教室の様子。B&G財団の「転倒・寝たきり予防プログラム」をベースに考えたメニューも織り交ぜました

  • 震災前に艇庫で開催していた「水上フェスティバル」も、指導者会の協力により、2012年からプールで再開。現在も子供たちへカヌーの楽しさを伝えるため、毎年夏に開催しています


 2017年度には、いよいよ艇庫施設の再建が始まり、艇庫活動再開の日が近づいてきた亘理町。復旧に向けて力強く歩みを進めています。



【注目の人】No.81:指導者会の力で、被災地の元気を取り戻したい! ~東日本大震災後の地域復興に励む 亘理町B&G海洋センター、および同指導者会の取り組み~

亘理町B&G海洋センターの施設情報を見る



特集トップページに戻る 特集トップページに戻る