平成22年2月22日(金)、B&G財団会議室で「2009B&G OPディンギー改造アイディア」審査会が行われました。
B&G財団では、
OPディンギーの利用促進とセーリングの普及促進を目的に、誰でも安全にOPディンギーを乗ることができるような改造アイディアを全国から募集。13のB&G海洋センター・B&G海洋クラブからアイディアの応募がありました。
審査会では、田久保雅己審査委員長(B&G財団評議員、(株)舵社・常務取締役編集局長)をはじめアテネオリンピック・セーリング日本代表選手団監督を務めた小松一憲氏(B&G財団テクニカルアドバイザー)など5名の審査委員が応募作品を厳正に審査し、「最優秀賞」1点、「優秀賞」2点・「特別賞」1点が選出されました。
審査員のみなさまの総評はこちらからご覧いただけます。
最優秀賞に選ばれたB&Gなごや海洋クラブの応募作品
募集期間:2009年12月初旬〜平成22年1月12日
■最優秀賞(安全で乗りやすいで賞):B&Gなごや海洋クラブ | ||
アイディア:カムをデッキに取り付けてメインシートを固定 ほか5件 OP級ヨットレースでは、メインシートにカムを取り付けることは禁止されているが、初心者用にメインシートをカムで固定できればティラー操作のみに意識を集中することができる、というアイディアなど全6件 |
←アイディア詳細はこちらから |
|
審査会コメント:初級者はセーリングの理屈が難しいこともあり、ティラー操作とロープの同時操作ができないものである。ルール上、メインシートにカムを付けることは禁じられているが、初心者の体験には効果的である。 | ||
受賞コメント:普段の練習時にこれがあったら便利では?と想像していたものをアイディアとして応募しました。6件のアイディア全て実際に使ってみるだけの価値があると自負しています。今回の受賞を今後の励みとさせていただきます。(玉山貴章さん) |
■優秀賞(乗りやすいで賞):B&G伊丹海洋クラブ | ||
アイディア:マスト延長による2名同乗可OPディンギーへの改造
マスト(ブーム位置)の高さを高くすることにより、初心者と経験者、また幼児と大人の2名が同乗することができるOPディンギーに改造する。 |
←アイディア詳細はこちらから |
|
審査会コメント:マストを伸長することによってブームの位置が高くなり、ブームパンチや大人が乗りにくいといった欠点を解消している。乗りやすさの視点で評価できる。また、改造に掛かる費用も廉価で済む点も評価できる。 | ||
受賞コメント:当クラブは、日々、安全、安価、安心をめざして活動しており、実行性のある2案をまとめて提出しました。今回の入賞により、クラブ会員のOPディンギーへの興味付けとモチベーション向上につながったものと信じ、今後の取り組みの励みになったと喜んでおります。(藤田政義さん) |
■優秀賞(安全で賞):B&G江の島海洋クラブ | ||
アイディア:転覆しにくいOPディンギーへの改造 ほか1件 ブームパンチ防止の為、セールのフットをブームに縛り付けることでブームエンドを高くした。また、転覆しにくい様にセンターボード先端に重りを取り付けた。 |
←アイディア詳細はこちらから |
|
審査会コメント:安全性の観点では、下部に重りをつけたセンターボードは、安定性があると思います。その分、ディンギーの動き(走り)も遅くなると考えられますが、それが結果として初心者も安心して動きに対応できるのではないでしょうか。ヨットの入門という意味ではふさわしいと思います。 | ||
受賞コメント:ヨットの入門用に「安全で簡単な操作で楽しむ」をコンセプトにアイディアを考えました。仲間数人で試行錯誤の末できたものなので、優勝賞に選ばれて非常に喜んでいます。(加藤俊夫さん) |
■特別賞:B&G福岡ジュニアヨット海洋クラブ | ||
アイディア:艇体へのエアバッグ付加及びブームの高さUP 初心者の転覆への不安を取り除くため、ブームの位置を高くし、艇体船尾側の両脇に1つずつエアバッグを装着して、OPディンギーのゆれを軽減する。 |
←アイディア詳細はこちらから |
|
審査会コメント:今後への期待、発展性を考慮して特別賞としました。安全性の観点では非常に優れており、また装着することによりスタンも安定すると思われます。身近な部品で出来るアイデアで、且つ手軽に出来る、意外と盲点なアイデアでした。 | ||
受賞コメント:海洋クラブでのヨット教室で、初めてヨットに乗る人(主に子ども)にも、海上でヨットが進む楽しさや感動を与えることができないものかと感じることがあり、このアイディア思いつきました。思い出になるような賞をいただきありがとうございました。(田原寿一さん) |